ポピュラーなこどもの病気

じんましん

突然、赤色にもりあがってふくれた発疹がかゆみといっしょに出現するものです。原因の多くは不明なものが多いですが、食物やお薬、溶連菌感染症が原因になることがあります。

治療はかゆみ止めのお薬をのむことです。また発疹が消えるのでまで、お風呂に入らないことです。温めると、じんましんはなかなか消えません。

かゆみ止めのお薬は、眠気がほとんど出ないものもあります。以前のような眠気の心配はいりません。基本的に、ぬり薬の効果は補助的なものとなります。

 

小児のじんま疹における飲み薬の上手な使い方

 

① お子さんのじんま疹にはかゆみ止めの飲み薬がよく効きます。じんま疹が 出たらなるべく早く飲み始めるのが「第一のコツ」です。

  食物アレルギーによって起こるじんま疹やアナフィラキシーの症状、原因がわからないお子さんのじんま疹にもよく効きます。

 

 

② 小児では、眠気や集中力の低下、けいれんの誘発といった副作用の少な い、新しいタイプのお薬をえらぶことも重要です。 これが「第二のコツ」です。

 

 

③ お子さんによってはじんま疹のお薬を使用しても改善されない、難治性の 小児慢性じんま疹もあります。
  このようなお子さんには新しいタイプのかゆみ止めに加え、本来はぜん息に使われるキプレスというお薬を併用すると改善することがあります。 これが「第三のコツ」です。

 

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乾いた咳と湿った咳

乾いた咳は、たんのからまない咳で、主にぜん息にみられます。
湿った咳は、たんのからむ咳で、主にばい菌感染による気管支炎にみられます。

病気によって、咳の症状に違いがあります。

①ぜん息発作
ぜん息では、咳き込んでおう吐したり、夜間や早朝に咳がひどくなる傾向があります。通常のぜん息は、息を吐く時にゼイゼイ・ヒューヒューと音がして息苦しくなりますが、咳ぜん息ではこれが見られず、ひどい咳だけが主な症状です。

 


②百日咳
百日咳では、咳き込んだ後、息を吸う時に笛のようなヒューという音が出たり、短い咳こみが連続して突然起きる「発作性」のものがあります。百日咳のみの感染の場合は発熱はみられません。
赤ちゃんは無呼吸発作からけいれん、呼吸停止につながるケースもあるので注意が必要です。赤ちゃんで咳がなかなか止まらなかったり、2週間以上続くようなら百日咳を疑ってみましょう。
ぜん息の薬では効果がありません。
最近では成人でも感染する方が増えてきました。子供のときに接種した三種混合ワクチンの効果が成人になるまで持続しない可能性が指摘されています。

 



③マイコプラズマ感染症
幼児以上にみられ、百日咳のように咳がひどく2週間以上続くことが多いのですが、息を吸ったり吐いたりする時にヒューという音はみられません。発熱がある場合とない場合があります。発見が遅れるとマイコプラズマ肺炎になることもあります。
ぜん息のお子さんが感染するとぜん息も悪化します。

 



④溶連菌感染症
咳がひどくなりますが、特にぜん息のお子さんに感染しますとぜん息が急速に悪化します。発熱はある場合とない場合があります。幅広い年齢で感染がみられます。

 



⑤副鼻腔炎(ちくのう症)
副鼻腔があると咳が長びくことがあります。この場合、長期ののみ薬が必要になります。咳以外に、鼻づまり、鼻汁、いびき、睡眠中の無呼吸、常に鼻をこすっているなどが見られるのも特徴的です。

 


⑥急性鼻炎(鼻かぜ)
鼻かぜで鼻水が多いと、これがのどの方にまわり結果として咳が出ることがあります。赤ちゃんによくあるケースです。

 


⑥アレルギー性鼻炎(花粉症)
鼻とのどがつながっているため、花粉症がひどいと咳が出ます。鼻水がのどにまわって出るものと思われます。花粉症の治療で改善します。

発熱

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お子さんの体温が37、5゜C以上の場合を発熱といいます。

「注意が必要な発熱」は、次のようなものがあります。

①元気がない
②顔色がよくない
③ぼーっとしている
④おしっこの量がいつもより少ない
⑤水分をとりたがらない
⑥おでこを触ると熱いのに、手足がやけに冷たい
   (紫色)
⑦頭痛を強く訴える
⑧吐き気が強い、または頻回におう吐している
⑨夜、高熱で眠れない
⑩けいれんしている
⑪咳がひどく眠れない、または咳き込んでおう吐してしまう
⑫耳だれが多い
⑬機嫌がやけに悪い
⑭胸の痛みが強い
⑮呼吸が苦しい
⑯お腹の痛みが強い
⑰血液の混じった便が出る
⑱出血したような発疹が皮膚に多数見られる

 



上記の場合には、細菌やウイルスが体のどこかに侵入して症状を出している可能性がありますので、なるべく早急に小児科を受診する必要があります。
逆に上記の①~⑱のような症状を伴わない元気な発熱のお子さんは、様子を見てよい場合があります。
(千葉県では「こども急病電話相談」があるので、「#8000」に電話をかけて相談してみるのもよいでしょう。

 



「本当に熱がない?」
よくお母さん方は、お子さんの発熱について、「夜は熱が出るけれども、朝と昼は熱がないんです。」と言われることが多いのですが、このようなケースは、「発熱がある」と考えなければいけません。お子さんの熱が下がったということは、朝も昼も、そして夜も発熱がみられない事を意味しています。夜間だけの発熱で、昼は元気であっても、この状況が長く続く時には、お薬の治療が必要になるのです。何らかの病気の原因があって、結果として初めて発熱が見られるのです。

 



「解熱剤の使い方」
発熱時の解熱剤は、38、5゜C以上の発熱があり、元気がなかったり、夜眠れなかったりしたら、使ってあげましょう。1゜Cでも0、5゜Cでも熱が下がると、お子さんは楽になります。逆に発熱がみられても、元気があってニコニコしている時や、夜よく眠れる時は、使わずに様子をみてもよいでしょう。小児用の適切な解熱剤であれば、どの病気でも使用は可能です。

「熱性けいれんの既往があるお子さん」
熱性けいれんを以前におこしたお子さんは、37、5゜C以上の発熱がみられたら、熱性けいれんの予防治療の坐薬(ダイアップ)を1個挿入します。その後、8時間後に再度同じ坐薬を1個挿入します。こうして2回使用すると、熱性けいれんがおこりやすい、発熱後48時間以内の熱性けいれんの予防ができます。熱性けいれんのお子さんでは、この2回目のダイアップ坐薬を使用した後、30分経過すれば初めて解熱剤が使えるようになります。発熱して間もない時期で、ダイアップ坐薬の予防をせずに解熱剤を使うと、熱が下がって再び熱が上がった時に熱性けいれんをおこしやすくなるので、注意が必要です。

脱水症

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脱水症には、点滴治療が不可欠です。

子供の体の中には、大人と比べて多くの水分がたくわえられています。脱水症とは、おう吐したり、下痢が頻回だったり、食欲がなかったりして水分がとれないような時に、子供の体の中にあるべき水分量が著しく減少して、いろいろな症状が出てくる状態をいいます。

①元気がない、ぼーっとしている、寝ていることが多い


②普段よりおしっこの回数や量が少ない


③顔色がよくない


④口の中が乾燥している
 (元気な子供の口の中は、かなり湿っているものです)


⑤唇が乾燥している


⑥お腹がへこんでいたり、お腹にしわがいっぱいできている
 (元気な子供のお腹は、カエルのように突き出しているものです)


⑦手足が冷たい


⑧手足の色が紫色である


⑨赤ちゃんの頭のてっぺんにある大泉門という骨のない部分がへこんでいる(元気な赤ちゃんでは平らです)


⑩けいれんがみられる


脱水症は、放置しておくと症状が進行するばかりで、改善はしません。脱水症がみられたら、できるだけ早く点滴治療(血管にチューブを入れて、直接体に水分補給をする治療)が必要となります。子供は短時間に発症するので、早期に見つけて、早期に治療が必要です。


脱水症に伴って、体の中の血糖値が下がる低血糖症や、ナトリウムの値が下がる低ナトリウム血症がおこると、場合によっては「けいれん」をおこすことがあります。特に低血糖のけいれんは、脳のダメージが大きいので、すみやかに点滴からのブドウ糖の投与が緊急に必要となります。

脱水症に関する症例はこちら

写真提供・「ゆうかり医療療育センター 社福」の本廣 孝先生」

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①元気がない、ぼーっとしている、寝ていることが多い


②普段よりおしっこの回数や量が少ない


③顔色がよくない


④口の中が乾燥している
 (元気な子供の口の中は、かなり湿っているものです)


⑤唇が乾燥している


⑥お腹がへこんでいたり、お腹にしわがいっぱいできている
 (元気な子供のお腹は、カエルのように突き出しているものです)


⑦手足が冷たい


⑧手足の色が紫色である


⑨赤ちゃんの頭のてっぺんにある大泉門という骨のない部分がへこんでいる(元気な赤ちゃんでは平らです)


⑩けいれんがみられる


脱水症は、放置しておくと症状が進行するばかりで、改善はしません。脱水症がみられたら、できるだけ早く点滴治療(血管にチューブを入れて、直接体に水分補給をする治療)が必要となります。子供は短時間に発症するので、早期に見つけて、早期に治療が必要です。


脱水症に伴って、体の中の血糖値が下がる低血糖症や、ナトリウムの値が下がる低ナトリウム血症がおこると、場合によっては「けいれん」をおこすことがあります。特に低血糖のけいれんは、脳のダメージが大きいので、すみやかに点滴からのブドウ糖の投与が緊急に必要となります。

水いぼ

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伝染性軟属腫といって、円形のきれいな形をした
小さな発疹が体にできるものです。

伝染軟属腫ウィルスが皮膚に感染をおこしているわけですが、治療はトラコマ摂子という特殊なピンセットでつまみとることが一番早く治ります。
つまみとる時に、こどもが少し痛がりますが、その他の治療に比べて再発が少ない最も有効な方法です。

 

理想的には「5ヶ以内」と発疹の数が少ないうちにとることがこどもの痛みを小さくすることになります。

痛みのない方法としては、お風呂上りにイソジン液を水いぼ部分にぬり、「たこ」の治療で使うスピール膏を水いぼ部分より小さく切っていぼに貼り、絆創膏で固定します。

 

これを毎日しますと一週間くらいで水いぼがやわらかくなるので、その後はイソジンだけをぬっていきます。そうすると2~3週間後には治ります。


ただしこの方法で改善しない場合は、ピンセットで取ることになります。

いぼ

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じんじょう性ゆうぜいといって、いぼのウィルスが
皮膚に感染をおこして出来るものです。治療は液体窒素で発疹の部分を冷却するだけですみます。

 

これをいぼがなくなるまで、月に3回程度行います。

発疹は結構硬く、発疹の中心部に黒い斑点(出血班)がみられるのが特徴です。

 

20年前のこどもには、いぼはみられませんでしたが、現代っ子は手の指、足の指、足の裏側などに多く見られます。

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