野田市 小児科 千葉県 喘息 アトピー性皮膚炎 アレルギー  たんぽぽこどもクリニック
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たんぽぽこどもクリニックのホームページがリニューアルしました!

11/19 (木)よりたんぽぽこどもクリニックのホームページが新しくなりました!
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受けられる予防接種の種類

○野田市の方が公費負担で受けられる予防接種の種類(無料)

対象年齢外は自費となりますので、ご注意ください。
詳しくは保健センターまで http://www.city.noda.chiba.jp/kurashi/04-30.html
予防接種について
発熱が37.4℃以下で健康状態が通常のときに、接種していただけます。
接種についてご不明な点がありましたら、クリニックまでお問い合わせください。


※市外の方は、お住まいの市町村にお問い合わせ下さい

予防接種のスケジュールはこちら
KNOW-VPD!VPDを知って、子どもを守ろう

『小児のB型肝炎とワクチンの正しい知識』
『小児のB型肝炎とワクチンの正しい知識』
済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 藤澤知雄先生講演会

@小児のB型肝炎ウイルス(HBV)感染
小児のB型肝炎ウイルスの感染は、特に3歳未満のお子さんは持続感染となりやすい特徴があります。つまり、キャリアー(保菌者)になりやすいのです。 また、成人のB型肝炎ウイルス感染でもキャリアー(保菌者)はいます。

A3才以下のB型肝炎ウイルスの感染は、感染した後に、持続感染となりキャリアーとなり慢性肝炎から肝硬変から肝癌へと移行する経過をたどる例があります。

B父子感染(お父さんからお子さんへの感染)と同胞感染(兄から弟への感染)があります。

Cお母さん以外のお父さんによる家庭内感染があります。

D保育園などでの感染もあります。

E成人にみられる主に性交感染症としてみられるB型肝炎ウイルスのお子さんへの感染もみられます。

F体液(唾液、涙、汗)がB型肝炎ウイルスの感染源になります。例えば保育園での体液による感染などです。涙と汗にB型肝炎ウイルスが多く認められているのです。

GB型肝炎ウイルスの一過性の感染でも肝細胞の中にB型肝炎ウイルスは残っています。例えば、一回B型肝炎ウイルスのB型肝炎になって治った人が再度B型肝炎ウイルスの再活性化がおこって再び肝炎をおこすことがあります。(de no vo 肝炎といいます。)

H世界で生まれるお子さんの80%が「無料」でB型肝炎ウイルスのB型肝炎ワクチンを接種されています。

IB型肝炎ウイルスに感染していて症状の出ない人(キャリアー)の体液が感染源になるので、父子感染や保育園での感染の問題があります。

J0〜3才未満でB型ワクチンを接種することが望ましいと考えられます。

KB型肝炎ワクチンを3回接種しても抗体が上がりにくいお子さんには、もう1クール(3回)ワクチンを接種してみると良いでしょう。
日本の予防接種 これからの課題 〜まだ残るワクチンギャップへの挑戦〜
日本の予防接種 これからの課題
  〜まだ残るワクチンギャップへの挑戦〜
     新潟大学 小児科 斎藤昭彦先生講演会

定期接種化が期待されているワクチンは〜

@B型肝炎ウイルス
1)B型肝炎ウイルスの接種対象者は次の3つです。
A:母子感染
B:医療関係者
C:universal vaccine
      すべてのお子さんに接種するワクチン
2)B型肝炎ウイルスは感染力が極めて高いウィルスです。
3)B型肝炎ウイルス感染者の涙や体液からB型肝炎ウイルスの感染がみとめられます。
4)B型肝炎ウイルスをマウスに接種するとB型肝炎を発症します。
5)B型肝炎ウイルスは感染する年齢が低いほどキャリア化のリスクが高くなります。肝炎から肝硬変、肝癌になるリスクが高くなります。
6)日本はB型肝炎ウイルスの流行地域に囲まれています。
7)慢性化しやすいB型肝炎ウイルスの遺伝子型A型の国内での流行があります。
8)Denovo肝炎の存在があります。B型肝炎ウイルスのキャリアのお子さんが免疫抑制剤を使いますと肝炎が発症します。これが、Denovo肝炎です。
9)B型肝炎ウイルスは乳児期での高いワクチン抗体獲得率が高いのが特徴としてあります。

Aロタウィルスワクチン
1)ロタウィルスワクチンは高い予防効果があります。
2)ロタウィルスワクチンは出来るだけ早い時期に接種の終了が必要です。
3)ロタウィルスは伝染力が高く新生児、乳児において非常に頻度の高い病気です。
4)ロタウィルスは入院することがあり、また一定の頻度で脳炎や脳症の合併症をひきおこすことがあります。
5)ロタウィルスは複数回感染することがあり感染することで感染の回数が増えますと症状が低下します。ですのでロタウィルスワクチンは複数回の接種が必要なのです。
6)ロタウィルスワクチンは、接種したお子さんの入院人数の減少と接種していないお子さんの入院人数の減少がみられました。

Bムンプスワクチン
1)2回の接種が基本です。一回接種して免疫が上がってもその後に下がることがありますので2回の接種が必要です。
2)頻度の高い病気です。
3)不顕性感染(感染したことがあるが症状の出ないお子さん)が多い病気です。
4)一定の頻度で合併症をひきおこすことがあります。例えば髄膜炎や脳炎や難聴です。
5)2回のムンプスワクチンの接種でおたふくの感染をほぼ防御できます。

C肺炎球菌ワクチン
追加の接種と補助的追加接種(7価の肺炎球菌ワクチンですでに4回接種の終了しているお子さんへの13価の肺炎球菌の追加接種)の接種率が初回の3回の接種率と比べてかなり低いという問題点があります。
〜水痘ワクチンの接種対象者・接種方法等について〜
[対象者]
〇生後12月から生後36月に至るまでの間にあるお子さんです。

・生後12月以降に3月以上の間隔をおいて2回接種を行っている方:
既に定期接種は終了しているとみなされ、定期接種の対象にはなりません。

・生後12月以降に1回の接種を行っている方は:
1回の定期接種を行っているものとみなされます。生後12月から生後36月に至るまでの間にある(1歳の誕生日から3歳の誕生日前日まで)場合は、過去の接種から3月以上の間隔をおいて1回の接種を行います。
しかし、生後36月に至った日の翌日から生後60月に至までの間にある(3歳の誕生日から5歳の誕生日前日まで)場合、定期接種を終了しているものとみなされ定期接種の対象とはなりません。

・予防接種を受けることが適当でない者については特記事項なし。
(発熱や急性疾患などのワクチン全般に共通するもの以外なし)

[接種方法]
〇乾燥弱毒生水痘ワクチンを使用し、合計2回皮下に注射します。3月以上の間隔をおくものとして、接種量は毎回0.5mlとします。

[標準的な接種期間]
〇生後12月から生後15月に至るまでに初回接種を行い、追加接種終了後6月から12月に至るまでの間隔をおいて1回行います。

[経過措置]
〇生後36月から生後60月に至るまでの間にある者を対象とし、1回接種します。ただし、平成26年度限りのものです。

[その他]
〇既に水痘に患したことがある者は接種対象外となります。
〇任意接種として既に水痘ワクチンの接種を受けたことがあるお子さんは、既に接種した回数分の接種を受けたものとみなす(経過措置対象者も含む)
〇当該疾病はA類疾病として規定される。
〜ロタワクチンについてのご注意〜
〜ロタワクチンについてのご注意〜

BCGワクチン接種より前にロタワクチンの接種を先に終了しましょう。
ロタワクチンは出来れば生後6か月までに接種を終了するのが望ましいワクチンです。
ロタワクチンのうち「ロタリックス」は生後6か月までに2回の接種が必要で、「ロタテック」は生後8か月までに3回の接種が必要と厚生労働省により決められておりこの月齢を過ぎての接種は出来ませんので特に注意が必要です。
〜「ポリオQ&A」改定に伴う4種混合ワクチン接種対象者の変更、対応について〜
〜「ポリオQ&A」改定に伴う4種混合ワクチン
           接種対象者の変更、対応について〜

4種混合ワクチンについては接種対象を原則として三種混合ワクチン及び生ポリオワクチン・不活化ポリオワクチンの未接種者としていたところですが、 平成26年4月9日付きで厚生労働省より「ポリオQ&A」改定の連絡があり、今後三種混合ワクチンの製造中止に伴い供給が徐々に減っていく見通しであることを踏まえ、 不活化ポリオワクチン及び二種混合ワクチンの接種回数が同じ場合、残りの接種は4種混合ワクチンが使用可能であると変更になりました。

    接種状況             対応
@三種混合ワクチン・      ★4種混合ワクチンを
 不活化ポリオワクチンとも         使用できます
 一度も接種していない場合

A三種混合ワクチン・      ★4種混合ワクチンを使用
 不活化ポリオワクチンを単独          してもよいです
 で開始しているが接種回数
 が同じ場合

B三種混合ワクチンは接種   ★不活化ポリオワクチンを
 完了しているが不活化ポリ         使用しましょう(*1)
 オワクチンが完了して
 いない場合

C経口生ポリオワクチンをポリオ ★三種混合ワクチンを使用
 ワクチンが2回終了しているが    するが入手困難の場合は
 三種混合ワクチンが完了して      4種混合ワクチンを使用
 いない場合                      してもよいでしょう

D不活化ポリオワクチンは完了 ★三種混合ワクチンを
 しているが三種混合ワクチン          使用しましょう(*1)
 が完了していない場合

(*1)完了しているワクチンの規定回数を
        超えるため、4種混合ワクチンは使用できません
麻疹・風疹混合予防接種(2期)の接種期限をご確認ください
麻疹・風疹混合予防接種は大変重要であり、進学や就職するとき、就学旅行や留学で渡航する時などに、2回接種を求められることが多い状況です。
麻しんは人から人へ感染しやすく、時に死に至る重大な病気です。
また、麻しんは、妊娠初期の妊婦さんがかかると赤ちゃんが先天性風しん症候群(心疾患・難聴・白内障・網膜症などの障がい)という病気を持って生まれてくる危険性があります。
接種期間を過ぎると費用が全額自己負担になります。(1万円前後かかります)ので期間内の接種をお勧めします。なお接種期間内(年度内)1回のみです。
対象者:平成20年4月2日生まれ〜21年4月1日生まれ
     (現在:年長さんのお子さん)
接種期限:平成27年3月31日まで
不活化ポリオワクチン4回目の接種は終了されていますか?
子ども達をポリオから守るためには、現在その国でポリオが発生していなくても、皆が定められた回数を接種し、高い接種率を保ち続けることが重要です。 ご存じの通り不活化ポリオワクチンは、時間の経過とともに抗体価が低下するので、長期免疫を保つためには3回接種免疫後、一定期間をおいて追加免疫として4回目の接種をすることが大切です。 また、4回接種に使用するワクチンですが「原則として最初に使用した不活化ポリオワクチン(単独又は4種混合)を最後まで使用してください。
予防接種に関する最近の話題〜風疹を中心に〜
「予防接種に関する最近の話題〜風疹を中心に〜」
国立感染症研究所感染症疫学センター 多屋 馨子先生 講演会

@麻疹(はしか)
1)発疹出現後3日以内では麻疹であっても麻疹に感染していないことを示す麻疹TgM抗体が陰性のことがありますので注意が必要です。
2)パルボウイルスB19による伝染性紅斑(りんご病)やHHV−6/HHD−7による突発性発疹やデング熱や風疹の急性期などの麻疹以外の病気でも麻疹TgM抗体が弱陽性になることがあります。

A風疹
1)発疹出現後3日以内では風疹であっても風疹に感染していることを示す風疹TgM抗体が陰性のことがありますので注意が必要です。
2)発熱、発疹、リンパ節腫大のすべての症状がみられない風疹もあります。
3)大人の人が風疹にかかりますと発熱や発疹の期間が小児に比べて長くなったり、関節痛がひどくなったりすることがあり、1週間以上仕事を休まなければならないこともあります。
4)2013年は風疹の患者さんが男性の20〜40代が大部分を占めていました。風疹ワクチンの接種不明もしくは接種なしのかたが男性で95%、女性で88%みられました。
5)昭和37年4月1日以降に生まれた男性は定期接種の風疹のワクチンを受けてはいません。
6)20〜40代の男性は風疹の抗体保有率が女性に比べて低いのが特徴です。
7)34歳以上の男性は風疹のワクチンを1回も受けていません。
8)風疹の患者さんは職場、家族、学校の順で感染をしています。
9)風疹にかかりましたら発疹が消えるまで学校を休んで他の人に感染させないことが重要です。
10)先天性風疹症候群
白内障・緑内障・先天性心疾患、難聴、色素性網膜症、紫斑、小頭症、生後24時間以内に発症の黄疸、脾腫、精神発達遅滞などが赤ちゃんにみられるものです。
11)風疹にかかったと診断されても半分が風疹にはかからなかったという研究報告がありますので風疹は検査診断が必要です。検査で風疹抗体価の確認をしましょう。風疹抗体価の検査をして陰性か抗体が不十分ならばワクチンを受けておくことが必要です。 例えば、風疹のHI抗体価が16倍未満であれば風疹の免疫がないと考えて風疹ワクチンを早めに受けていただくのが良いでしょう。
〜11月1日から新しい小児肺炎球菌(13価)ワクチンの接種がはじまりました〜
★新しい小児肺炎球菌(13価)ワクチンについて・・・

◎新たに小児肺炎球菌の6つの型(種類)が加わり13の型をカバーします。

◎現在肺炎球菌による感染症として日本で最も重症化しやすい原因として多い型(19A)が含まれます。

◎従来に比べ原因となる型をカバーする割合が30%程度を増えます。

◎重い肺炎球菌感染症のピークは1才前後ですが、2歳以上でもまた重い感染症にかかりやすいのが特徴です。

◎新しいワクチン(13価)になっても、接種後の発熱や接種部位の赤みや腫れは従来のワクチン(7価)と同等との臨床試験結果が出ています。
抗インフルエンザとインフルエンザワクチンの課題H7N9に備えて
「抗インフルエンザとインフルエンザワクチンの課題H7N9に備えて」
神奈川警友会 けいゆう病院小児科 菅谷憲夫先生講演会

@発病防止からみたインフルエンザワクチンの効果はインフルエンザA型では1〜6才ですと52%、6ヶ月〜1才ですと80%です。
AA香港型のインフルエンザに対してはインフルエンザワクチンは効果が低い傾向にあります。健康成人ですと40〜50%、高齢者の発病防止効果は11%とさらに低くなります。
Bインフルエンザワクチンは65才以上の高齢者ではA香港型インフルエンザに対してはほとんど効果がありませんがB型インフルエンザには高い効果があります。
C「健康な高齢者」にインフルエンザを接種しますと重症化や死亡率が低下していますが、高齢者全体にこの傾向がみられるわけではありません。
Dインフルエンザワクチンの学童集団接種の時期はこのおかげで高齢者の死亡率が下がっていました。これは「indirect protection」という予防効果です。
Eインフルエンザワクチンの学童集団接種を止めてから1〜4才児のインフルエンザでの死亡率が増えました。
(インフルエンザの脳炎や脳症が増えました)
これは、学童集団接種が幼児のインフルエンザの死亡や脳炎や脳症を抑えていたことになります。これも「indirect protection」という予防効果です。
F学童集団接種の時期は、インフルエンザによる学級閉鎖日数と欠席率も抑えて抑止力がありました。これを「direct protection」という予防効果です。
Gアメリカは学童集団接種の方向に向かっています。
H現行のインフルエンザワクチンは卵の中で培養されて作られていますが、卵の中でインフルエンザウイルスの変異がおきていまいますので出来上がったワクチンの効果が下がってしまいます。インフルエンザ効果の低下がある現状で高齢者をインフルエンザで助けるには予防投与しかありません。もし、病院の病室内でインフルエンザの患者さんがでましたら個室に隔離することと同時に同じ病室にいた患者さんにはタミフルかリレンザの予防投与を同時に開始するのが最も良い対応策となります。
IH7N9の出現
1)このタイプのインフルエンザウイルスは致死率が33%と重症です。
2)まれですが、感染しますとほぼ重症化します。
3)脳炎をおこしやすく、パンデミックをおこしやすい特徴があります。
4)弱毒ウイルスなので鳥に感染しても症状は出ません。
5)耐性ウイルスにはT-705(Favipiravir)が効きます。
  ただし、T-705は妊娠している女性には使えませんし、妊娠している女性の夫にも使えません。
J抗インフルエンザ薬
1)B型には吸入タイプのものがよく効きます。
2)A香港型インフルエンザにはタミフルがイナビルより解熱時間が短い傾向があります。
3)入院している患者さんにはタミフルの内服がラピアクタの点滴が良いでしょう。
4)ラピアクタの点滴は早期に使いませんと効果が出ませんので発熱後48時間以内が良いでしょう。
5)ラピアクタの点滴は投与24時間後には薬剤濃度がほとんど無くなりますので、インフルエンザの重症例では1回目の投与から24時間後に2回目の再投与をしても良いですし、さらに解熱するまで連日投与してもよいでしょう。

〜地域で13価肺炎球菌ワクチンを円滑に導入するための組織・行政の取り組みについて
〜地域で13価肺炎球菌ワクチンを
        円滑に導入するための 組織・行政の取り組みについて〜
                  峰小児科 峰真人先生 講演会

@2013年11月1日から7価小児肺炎球菌ワクチン(PCV7)から13価小児肺炎球菌ワクチン(PCV13)にすべて変更になります。
(定期接種対象ですので以前と変わらず公費で接種していただけます。)
A小児肺炎球菌感染症は乳児期に重症化する疾患なので、原則として11月1日のPCV13の導入を待つことはおすすめできません。
PCV7がスケジュールに該当するお子さんは予定通りPCV7を早く接種しましょう。
B例外として下記の2つの条件を満たしているお子さんについては、予防効果を維持出来ることが示されていますのでPCV13を待つことも選択肢として考えられます。
   1)平成24年5月1日以降に出生されたお子さん。
   2)生後2ヶ月から7ヶ月に至るまでの間にPCV7の接種を開始し、初回3回接種をすでに終了しているお子さん。
 1)2)のお子さんは追加接種のPCV13を待って接種してもよいことになります。
CPCV13の補助的追加接種
  {補助的追加接種は公費対象になりません。自費となります。}
   1)肺炎球菌感染症感染者の50%は1才以降に発生しています。
   2)米国では、「PCV7」を4回終了しましたら、5才未満に「PCV13」を定期定期化しています。
   3)PCV7接種終了後、2ヶ月以降にPCV13を追加接種するというのが「補助的追加接種」です。
     4)米国ではPCV7を3回接種したのに、肺炎球菌感染症にかかって死亡した例があります。
     PCV13の「補助的追加接種」していれば防げたかもしれません。
   5)肺炎球菌感染症は極めて重篤な疾患になります。
     誰が重篤な肺炎球菌感染症になるかわかりません。
   6)お子さんの命の価値に差はないのです。ワクチン接種したお子さんと接種していないお子さんで差が出てしまうのは望ましくありません。
   7)PCV13の補助的接種は、社会全体の利益は限定的であっても個人の利益は大きいものがあります。


〜たかが1回、されど1回  接種医として伝えたい〜
                ふじおか小児科  藤岡雅史先生 講演会

@5才未満のキャッチアップ接種が、肺炎球菌ワクチンで低下しています。
A補助的追加接種(PCV13:13価肺炎球菌ワクチン)
1)1回だけで済みます。
2)自費負担になりますが費用がかかってもPCV13の追加接種は必要です。
3)5才までのほぼ全員が接種対象になります。
  7価肺炎球菌ワクチン(PCV7)の最終接種から8週経過したお子さんが対象になります。
4)PCV7+PCV13で重症の肺炎球菌感染症の「90%」を予防出来ます。
5)PCV7に入っていない6種類の肺炎球菌の免疫がPCV13でつけることが出来ます。
6)海外ではPCV7からPCV13に変更になった時にPCV13の追加接種をしています。
7)PCV7では、6種類の肺炎球菌については免疫がありませんのでPCV13の補助的追加接種が必要になります。
〜定期接種「肺炎球菌(プレベナー)」が平成25年11月1日より7価から13価になります
小児肺炎球菌ワクチンの切り替えに関するQ&A〜厚生労働省HPより〜

Q>「プレベナー(沈降7価肺炎球菌結合型ワクチン)」から「プレべナー13(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)」に変更になるとどれくらい効果が変わるのですか?
A>従来、小児肺炎球菌による重篤な感染症の約」75%は「プレベナー」に含まれる7種類によって引き起こされていましたが、ワクチンの普及によりこれらの発生が減少したことで、ワクチンに含まれる7種類以外の肺炎球菌による感染症の割合が増えるようになりました。
  現在は、「プレベナー」に含まれる7種類は肺炎球菌による侵襲性感染症の約37%を、「プレベナー13」の新たに含まれる6種類が30%を引き起こしていると考えられ、ワクチンを変更することで、これらの6種類に対する予防効果が期待出来るようになると考えられています。
  一方で、ワクチンに含まれない種類の肺炎球菌の多くは予防出来ないため、ワクチンを接種しても肺炎球菌を発症することがあります。

Q>途中まで「プレベナー(沈降7価肺炎球菌結合型ワクチン)」を接種していますが、11月1日以降はどちらのワクチンを接種すればよいですか?
A>11月1日以降は、定期接種として使用できるのは「プレべナー13(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)」のみです。両ワクチンの接種スケジュールは同じですので、残りの回数を、スケジュール通り「プレべナー13(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)」で実施してください。

       初回1回目  初回2回目  初回3回目  追加接種
標準月齢  2ヶ月     4ヶ月     7ヶ月     12〜15ヶ月
未接種者 プレベナー13  プレベナー13  プレベナー13   プレベナー13 
1回接種者  プレベナー  プレベナー13  プレベナー13    プレベナー13
2回接種者  プレベナー   プレベナ-  プレベナー13    プレベナー13
初回接種   プレベナ−  プレベナー   プレベナー    プレベナー13
  完了者

Q、新しいワクチン(13価小児肺炎球菌ワクチン)は11月1日に定期接種に導入されるとのことですが、それまで接種を待ってもよいですか?
A、小児の肺炎球菌感染症は、特に乳幼児期に重症化することが多く、問題とされる病気です。ワクチンの接種を遅らせたり、途中で中断したりしてしまうと、十分な予防効果を発揮できずに肺炎球菌感染症を発症してしまう可能性があります。そのため、原則としては11月1日の導入」を待つことはお勧めできません。
*なお、下記の2つの条件を満たしている場合については、予防効果を維持出来ることが示されているため、で「プレベナー13(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)」の導入を待つことも選択肢として考えられます。
(1)平成24年5月1日以降に出生した者
(2)生後2ヶ月から7ヶ月に至るまでの間に接種を開始し、「プレベナー(沈降7価肺炎球菌結合型ワクチン)」による3回の初回接種を終了している者
子宮頸ガン予防ワクチンの有効性と安全性
「子宮頚がん予防ワクチンの有効性と安全性」
自治医科大学産婦人科 今野 良先生講演会

@「有害事象」とはワクチン接種後に生じた全ての好ましくない事象をさします。例えばワクチン接種された方が帰宅途中で交通事故にあわれて怪我をされた場合も「有害事象」に含まれます。
A副反応とは、ワクチン接種後に生じたもので、ワクチン接種との因果関係が否定できないものを指しています。
BCRPS(複合性局所疼痛症候群)
外傷(採血、注射、針さし)にひきつづいて起こる難治性の痛みや運動障害や発汗異常などの自律神経障害を引き起こす症候群で思春期の女子に多くみられます。
C子宮頚がん
1)毎年2万人が発症して3500人が死亡しています。
2)患者さんは毎年増加しています。
3)初期は症状はありません。
4)子宮頚がん検診は前がん病変をみつけています。子宮頚がん検診をしなければ前がん病変はみつけられませんので、がんが進行してしまう可能性があります。
5)ヒトパピロマウイルスが原因でおこります。ヒトパピロマウイルスはキスなどのスキンシップでも感染します。ヒトパピロマウイルス(HPV)の16型と18型が子宮頚がんの70%の原因になっています。
6)ヒトパピロマウイルス(HPV)の感染症は正常女性で16型が6.5%18型が4%くらいです。ところが、子宮頚がんの女性ではHPVの感染率は20代及び30代で約90%〜80%と高率です。
7)子宮頚がん検診でみつかりにくい「腺癌」の患者さんのが割合が上昇していまして、この「腺癌」の予防を子宮頚がんワクチンで出来るのです。
8)HPVは自然感染では抗体産生されにくく免疫がつきにくいので子宮頚がんワクチンで免疫をつけることが良いのです。
9)20〜25才のにほん女性における子宮頚がんワクチンでのHPVの16型と18型に関して100%予防効果が」もられています。
10)不妊症の人では、HPV感染者はHPV非感染者に比べて妊娠率が低い傾向にあります。
DWH0:2013年6月13日
1)子宮頚がんワクチンは1億7500万人分がすでに接種されていまして、安全性は再確認しています。
2)子宮頚がんワクチン接種後のCRPS(複合性局所疼痛症候群)が日本においてマスコミの注目を集めましたが、その5例はCRPSに一致していないと報告しています。サーバリックス、ガーダシルはとても安全性な子宮頚がんワクチンで両者に差はありません。
Eアメリカでは、14〜19才のHPVの感染率は11.5%→5.1%と「56%」減少しています。子宮頚がんワクチンの有効性が高いと考えられます。
F子宮頚がんワクチンの接種率は次のようになっています。
1)英、オーストラリア:80%以上
2)マレーシア:98%
3)日本:67%
4)ルワンダ:90%
G子宮頚がんワクチンの接種率の低下は集団免疫効果が減少します。
H子宮頚がんワクチンを接種されない方は将来、子宮頚がんになる可能性が高くなります。
I1)これまで規定通り子宮頚がんワクチンを接種した方は特に心配する必要はありません。今後、子宮頚がんワクチンの予防効果が出てきます。
2)子宮頚がんワクチンを1回〜2回すでに接種した方は、残りの回数を接種して、子宮頚がんを予防しましょう。子宮頚がんワクチンは3回接種しませんと子宮頚がんを予防出来る免疫が十分に上がりませんので3回接種が必要です。
3)子宮頚がんワクチンは標準接種は6ヶ月に3回ですが接種間隔がのびても3回接種することで十分な効果があります。子宮頚がんワクチンを1回又は2回で中止してしまいますと、子宮頚がんの予防のための十分な効果が得られない可能性があります。
4)1回目または2か回目の子宮頚がんワクチン接種後に妊娠された場合には、その後の接種は出産後に残りの回数の接種をすればよいのです。子宮頚がんのワクチンの接種間隔は数か月以上あいても大丈夫です。
5)成人の女性において、子宮頚がんワクチンの効果が下がるということはありません。成人の女性では、子宮頚がんワクチンは80〜90%の効果があります。
子宮頸ガン予防ワクチンの積極的接種勧奨の差し控えについて
子宮頚がん予防ワクチンの積極的接種勧奨の差し控えについて
2013年6月20日
子宮頚がん征圧をめざす専門家会議
議長 野田起一郎先生  実行委員長 今野良先生

子宮頚がん予防ワクチンに関する正確な副反応情報の積極的な収集・検討により、安全性が科学的に評価され、紛れ込む事故を含む憶測情報が排除されて、安心して予防接種が実施されることを希望します。国は出来るだけ早く結論を出し、適切な対応をとっていただきたいと思います。
ワクチン接種後の台帳の整備をさらに促進し、今回の積極的勧奨の差し控えによって接種を躊躇された方に対して、接種勧奨再開の際により積極的な接種勧奨ならびに必要な行政措置を行っていただく必要があります。また、接種を受けなかった方が、将来、検診受診対象になった際に、より積極的ながん検診受診の勧奨を行うことが重要です。
WHOはじめ海外の政府機関は子宮頸がん予防ワクチンの接種中止を勧告したことはありません。今回の積極的接種勧奨の差し控えが、日本の公衆衛生ならびにがん・ワクチン行政において、大きな禍根を残すことのないように希望します。
一次予防であるワクチンと二次予防である検診の両方を上手に組み合わせて子宮頸がんを征圧し、日本の女性ならびに家族の健康と将来を守ることが重要です。
子宮頸ガン予防ワクチンの接種について〜どうしようかと悩まれてる方へ〜
子宮頚がん予防ワクチンの接種について
〜どうしようかとなやまれている方へ〜 2013年6月20日
議長 野田起一郎先生   実行委員長 今野良先生

積極的な接種勧奨が差し控えられたため、ワクチン接種をどうしようかと悩んでいらっしゃる方が多いと思います。そのような方への子宮頚がん予防のためのアドバイスを申し上げます。
@これまでに、既定通りワクチン接種を問題なく3回終了された方は、特に心配することはありません。今後、ワクチンの効果が発揮されます。
Aこれまでに、1回または2回の接種を済ませ、今後ワクチン接種を継続しようと考える方は引き続き接種を行ってください。その際には、接種医からワクチンの説明をきちんと受けてください。
Bこれまでに、1回のまたは2回の接種を済ませたが、今後のワクチン接種をためらっている方は接種医に相談して下さい。それでも不安な方は、ワクチンの積極的接種勧奨が再開してから、接種を行うことをお奨めします。ワクチンの標準的な接種間隔は「6か月間にに3回」ですが、接種間隔が延びても3回接種することによって、十分な効果が」あります。1回または2回で中止してしまうと、十分な効果が得られない可能性」があります。例)1回または2回の接種後に妊娠した場合には、その後の接種は出産後に継続します。つまり、数か月または1年以上の間隔になっても大丈夫です。
C現時点で、ワクチン接種を行わないと決めた方は、ワクチンの積極的勧奨が再開してから、あらためて、接種の是非をご検討することをお奨めします。

ワクチン接種により子宮頚がんを約70%減らすことができます。それでも、おとなになったら(あるいはおとなの女性は)、必ず子宮頚がん検診を受けてください。
ワクチン接種をしなかった方や途中で中止した方は、ワクチン接種が完了した方に比べて、子宮頚がんにかかる可能性が高くなります。おとなになったら、より子宮頚がん検診を受ける重要性が増します。必ず検診を受けてください。
ワクチン接種後に、万一、体の不調や心配があるときには、医療機関または自治体担当課窓口にご相談ください。
人由来ロタリックス導入2年を経て〜ワクチンインパクトと安全性を検証する〜
人由来ロタリックス導入2年を経て
〜ワクチンインパクトと安全性を検証する〜
川崎医科大学 小児科 尾内一信先生講演会

@ロタウイルス胃腸炎は下痢に伴なって「けいれん」が頻発することがあります。
Aロタウイルス脳症は難治性で予後が良くありません。
Bロタウイルス感染症に伴う「腎不全」は脱水が治ってくる4〜5日目に多く見られます。
C「ロタリックスワクチン」は「人由来のワクチン」ですのでロタウイルスの増殖性が良好です。
Dロタワクチンの導入により、ロタウイルス胃腸炎による入院が減少しています。
E米国では、ロタワクチンの導入により、ロタウイルス胃腸炎が減りノロウイルス胃腸炎が主なものになってきました。
Fロタリックスは世界33ヶ国で使われているロタワクチンです。
G腸重積症の自然発症率は、日本では10万人中185人と海外に比べて、もともと高い傾向にあります。ロタワクチンの接種だけではなく、普段でも腸重積が多いのが日本の特徴です。
Hロタワクチンの初回接種にやや腸重積の副反応が増えますが、3回接種では腸重積の副反応は増えていません。
Iロタワクチンの初回接種直後(特に初回目から7日間)に一過性に腸重積のリスク上昇があるという報告があります。
Jロタリックスは生後3ヶ月までにワクチンの接種が完了出来ますのでロタウイルス胃腸炎の発症を早期に予防出来ます。
〜予防接種に関する最近の動向、接種向上に向けた課題・今後の展開〜
〜予防接種に関する最近の動向、接種向上に向けた課題・今後の展開〜
    〜新潟大学 小児科 斎藤昭彦先生講演会より〜

@重症ヒブ、肺炎球菌感染症がワクチン接種開始から減少しました。
A有害事象というのはワクチン接種後におこった症状でワクチンとは関連ないものをいいます。
BBCG接種が生後1才までに終了期間が伸びました。BCGの標準接種は生後5〜8か月になります。これは乳児早期のワクチン接種のスケジュールが極めて過密になるためと、もう一つはBCGによる骨炎や骨髄炎の増加が生後3〜4か月に多いためです。
C風疹の流行
77%が男性の患者さんです。妊娠初期に母体が風疹に感染しますと、赤ちゃんに先天性風疹症候群が高率に発症してきます。
先天性風疹症候群は〜
目:白内障
耳:感音性難聴
心:動脈管開存症などの心奇形
の3つの臓器に障害が起こる病気です。
20〜40代の成人男性は最も風疹の予防接種が必要です。この年代の方は、風疹の免疫が無い方が多いためです。
〜日本脳炎予防接種のお知らせ〜
日本脳炎の旧ワクチンは、接種後に重篤な副反応が発生した事例を受け、厚生労働省からの通知により平成17年より積極的勧奨の差し控えが続いていました。
その後、新ワクチンが開発され、接種可能になりました。
平成23年5月より、日本脳炎の予防接種の積極的勧奨の差し控えにより接種の機会を逸した方の接種時期の変更がありました。
日本脳炎の接種が不完全な方が多い状況にありますので、母子健康手帳で今までの日本脳炎の接種回数をご確認ください。不足分を接種できます。
すでに接種が4回まで済んでいる方いる方は、接種する必要はありません。
*接種対象者:平成7年4月2日から平成19年4月1日の間に生まれた方のうち、日本脳炎の予防接種が4回まで済んでいない、20歳未満の方
<接種期間>
☆日本脳炎の予防接種を全く受けていない方
@1回目の接種
A2回目の接種・・1回目の接種後6日〜28日までの間隔をおいて接種
B3回目の接種・・2回目の接種後おおむね1年(11か月〜13ヶ月)後に接種
C4回目の接種・・9歳以上で3回目の接種後6日以上(おおむね5年)おいて接種
☆日本脳炎の予防接種を数回受けている方
4回のうち不足分の接種を、6日以上の間隔をおいて接種
○これまで1回接種している方・・・・・のこり3回接種できる
○これまで2回接種している方・・・・・のこり2回接種できる
○これまで3回接種している方・・・・・のこり1回接種できる(4回目の接種は、9歳以上で受けてください)
*持ち物:・母子健康手帳(接種歴を確認するため、必ずお持ちください)
・予診票(医療機関にあります)
・同意書(13歳以上で、保護者が同伴しない場合のみ必要。事前に医療機関で受け取り記入してください)
*母子健康手帳を忘れた場合は接種できませんので必ずご持参ください。
*費  用:無  料
ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頚がん等)予防接種について
平成25年4月よりヒトパピローマウイルス感染症(子宮頚がん等)予防接種を定期接種として実施していますが重篤な副反応の報告を受けた厚生労働省は、6月14日に専門部会を開き、ワクチンとの因果関係を 否定できない持続的な疼痛が特異的に見られたことから、副反応の発生頻度等がより明らかになり、適切な情報提供が出来るまでの間、接種を積極的に勧奨すべきではないとしました。 このため、市では安全性を最優先し、ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頚がん等)予防接種を一時見合わせる事になりました。ただし、すでにヒトパピローマウイルス感染症(子宮頚がん等)予防接種の定期接種を開始されている方で2回目や3回目が、まだ残っているお子さんはヒトパピローマウイルス感染症(子宮頚がん等)予防接種の定期接種をワクチンの有効性・リスク(副反応)について十分理解の上強く接種を希望される場合は接種前に、各保健センターに申請者の住所が確認できるもの(運転免証・健康保健証等)と 接種者の母子健康手帳を持参の上、申請してください。申請していただきますとワクチンの予診票がいただけますので、クリニックへおこし下さい。
検診とワクチンを活用〜HPV関連疾患の予防〜
社会保険相模野病院 産婦人科腫瘍センター 
上坊 敏子先生 講演会より

@子宮頸癌の96%が発癌性HPV関連疾患」です。
AHPVは、約80%の女性は一生に一度は感染します。
BハイリスクのHPVに感染しても自覚症状はありません。
CハイリスクのHPVの1000人に1人が癌になります。
D子宮頸癌の罹患率は20代後半から急上昇していて、子宮頸癌の発症の若年化が見られます。
E20〜34才では、乳癌より子宮頸癌の罹患率が多い傾向にあります。
F子宮頸癌が進行しますと不正性出血(特に性交後出血)や悪臭を伴なう「おりもの」や腹部や腰部の痛みや足のむくみや無尿や漏尿となりますが、初期の子宮頸癌では「無症状」であります。
G子宮頸癌の検診は20代から2年に1は必要です。日本での子宮頸癌の健診受診率は24.5%と先進国の中で最も低くなっています。さらに、日本では早期の子宮頸癌になりやすい20〜24才の子宮頸癌の検診率はとても低くなっています。日本には子宮頸癌の20才、25才、30才、35才、40才の無料検診クーポンがありますので利用しましょう。
H子宮頸癌ワクチン(ガーダシル)
 1)ワクチンの免疫抗体反応はとても良好です。
 2)若い女性の子宮頸癌では、HPVの16型と18型の検出率が高いですので、子宮頸癌ワクチンで予防することが良いでしょう。
 3)子宮頸癌のタイプは、腺癌の頻度が上昇しています。 子宮頸癌の腺癌タイプは、早期の細胞診断は難しく、子宮頸癌の健診での発見率が非常に低く、子宮頸癌の扁平上皮癌タイプに比べて治療が難しい特徴があります。
 4)子宮頸癌の腺癌タイプの85%がHPVの16型と18型で占められていますので 子宮頸癌ワクチンの「ガーダシル」がこれらに対して予防接種が高い特徴を持っています。
 5)子宮頸癌ワクチンの「ガーダシル」の接種率が高い集団(18才未満)では個人の発症も抑制しつつあります。
I女性はセクシャルデビューから短期間でHPVに感染します。日本における女性のセクシャルデビューが早くなっていますので、中学1年生位までに子宮頸癌の予防接種の終了をすることが望ましいことになります。
J子宮頸癌が公費による定期接種化になりました。無料で接種できますので、対象のお子さんはワクチン接種して子宮頸癌の予防に努めましょう。
 1)子宮頸癌ワクチンは小学校6年生から高校1年生が対象です。(標準接種は中学1年生となります)
 2)HPVに感染しますと、将来重篤化しやすいので子宮頸癌ワクチンが定期接種化されました。
 3)子宮頸癌ワクチンが定期接種化したことで子宮頸癌ワクチンで副反応が生じた場合は、 予防接種健康被害救済法により手厚く保護されています。
4)子宮頸癌ワクチンは10代前半過ぎて接種しても接種効果は期待できます。
 5)子宮頸癌ワクチンは、セクシャルビュー後でもワクチン効果はあります。
 6)HPVの感染の痕跡があっても、まだHPV感染を発症してない女性に子宮頸癌ワクチンの効果は高いのです。
 7)高校2年生以上やセクシャルデビュー後も子宮頸癌ワクチンの予防効果は十分にあります。
K子宮頸癌の有害事象
 1)接種部位の疼痛、腫脹が多いです。
 2)失神をおこすのは10代の女性が多いです。子宮頸癌ワクチン接種後は15分くらいは院内で安静にしましょう。 接種前の極度の緊張と接種後の安堵感で失神にいたるケースが多いようです。  
 3)複合性局所疼痛症候群(CRPS)
   a) 女性に多く見られます。
   b) 小さな外傷が直接の原因のことが多いです。
   c) 成人に比べますとお子さんは冬に多く見られます。
d) 治療は早期に理学療法を開始することが大切です。
   e) ガーダシルでは、1446000人のうち「1人」 サーバリックスでは、6480000人のうち「1人」の頻度で見られます。これは100万回から150万回に1回と極めて少なく通常のワクチンと比べてCRPSの 有害事象が子宮頸癌ワクチンで多いわけではありません。 
L子宮頸癌ワクチンのガーダシルは女性の尖圭コンジローマの発生率をかなり抑制できます。
M肛門癌はHPVの関与が認められます。
N咽頭癌や口腔癌では、HPVの感染が多いのです。
O海外では、男性のHPVの不顕性感染もみられています。女性のみだけでなく男性にも子宮頸癌ワクチンを接種することが望ましい事になります。
 (海外では子宮頸癌ワクチンを男性に接種している国もあります。
P子宮頸癌の検診と子宮頸癌ワクチンの併用で95%子宮頸癌の予防が期待できます。
              
風疹の予防接種をしましょう。
国立感染症研究所は23日、今年の風しん患者数の累計が14日までで4068人になったことを発表しました。

この時期すでに昨年一年間の累計発症数の2倍に達する勢いです。

県内でも今年に入って4月14日までに293例の報告があり、昨年同期の7例に比べ約40倍となっています。

また、県内でもすでに先天性風疹症候群の発生が認められます。

先天性風疹症候群の発症を予防するため、風しん抗体価陰性または低抗体価(HI抗体価16倍以下)の妊婦は、風しんの感染を防ぐため人ごみや子供の多いところを避け、同居家族への風しんワクチン接種を 観奨することが必要です。

また、妊娠希望者または妊娠する可能性が高い人で、

@風しんに罹患したことが確認できず、予防接種をしていない人。
A乳幼児期に風しん予防接種をしたが、その後追加の予防接種を受けていない人。
B妊婦の夫、子供及びその他の同居家族で、風しん罹患が不明な人、不審予防接種を受けていない人、接種の記憶が無い人。
以上に該当する人は、可能な限り風しん抗体価を調べ抗体価が十分でない人には風疹ワクチンの接種を勧めて下さい。
子宮頸ガン征圧の取り組み〜日本から発信できること〜
子宮頸ガン予防接種の公費対象年齢の方は早めに接種しましょう。

自治医大 今野 良先生講演会より

1.日本では毎年15000人の子宮頸がんの患者さんが発生していて、その中の3500人が死亡しています。

2.子宮頚がんの初期の上皮内がんの女性の平均年齢は35才出産世代です。

3.子宮頸がんは初期では自覚症状がないことがあります。

4.子宮頸がんは症状があってからクリニックにきた時には、その50%が手術が出来ない状態になってることが多いのです。

5.子宮頸がん検診は前ガン病変(異型成)を見つけることが目的です。異型成のその多くは自然治癒しますがごく一部が上皮内ガンになりその後、進行ガンへ移行していくのです。

6.前ガン病変で見つかれば子宮の円錐体切除術で手術すれば子宮を残せるので、その後出産も可能です。

7.ヒトパピローマウイルス(HPV)感染が無ければ子宮頸がんになるリスクは無視して良いのです。

8.多くのHPV感染は多くは一過性であり免疫力で自然に治りますが、その10%くらいがHPV感染が残っていて異形成してなります。HPV感染が持続しますとガン抑制遺伝子が不活化されて子宮頸がんが起こるのです。

9.HPVの16型と18型が世界中の子宮頸がんの70%の原因になってます。

10.日本人の子宮頸がんの多くはHPVの16型と18型が最も多いのです。

11.日本ではHPVの16型と18型は20〜30代の女性で検出率が高くなっています。

12.子宮頸がんは性交経験のある全ての女性に起こりうる病気なのです。

13.性交経験のある女性の80%は生涯に一度はHPVに感染します。

14.HPVに自然に感染した方が子宮頸がんワクチン接種より良いというのは間違いです。

15.HPVの自然感染の免疫力は長く続きません。

16.子宮頸がんワクチン接種では効果的な免疫力の持続がみられています。

17.子宮頸がんワクチンはサーバリックスとガーダシルの2種類があります。2種類の子宮頸がんワクチンの違いは
 サーバリックスはガン予防の成績が良くガン予防に特化したワクチンで
 ガーダシルはコンジローマの予防が加わるワクチンというところにあります。

18.サーバリックス
 1)ワクチン接種を開始して4年経過した状態で子宮頸がんの93.2%を予防出来ています。
 2)HPVの16型と18型の子宮頸がんとHPVの16型と18型に他のHPVの型がみられた子宮頸がんとHPVの16型と18型以外のHPVの型の子宮頸がんのいずれの子宮頸がんにも予防効果がみられています。
 3)セクシャルデビュー前の若い女性層に1回以上接種しときますと子宮頸がんの上皮内ガンに関しては100%予防効果がみられています。
 4)HPVの16型と18型の子宮頸がんは100%予防出来ています。
 5)子宮頸がんワクチン接種後2年経過時点でのワクチンの免疫力はガーダシルよりサーバリックスの方が高い傾向にあります。
 6)ガーダシルの子宮頸がんの予防は70%予防です。サーバリックスの子宮頸がんの予防は90%以上です。がん予防効果がよりたかくなってます。

19.20〜40才の女性に5年毎に使える子宮頸がん検診の無料のクーポン券がありますので利用してはいかがでしょう。

20.思春期の多感な女子は緊張や不安のせいでワクチンの接種時及び接種後に立ったままでいると失神、息苦しさ、動悸などが起きることがありますので接種後は座って安静にしていましょう。失神はワクチンの成分で起きるものではありません。

21.接種後の接種部位の痛みは筋肉痛であってワクチンによる痛みではありません。

22.子宮頸がんワクチンで不妊症になることはありません。

23.子宮頸がんのワクチンで小麦や卵の食物アレルギーを起こすことはありません。

24.子宮頸がんワクチンは成人にも有効です。

25.子宮頸がんワクチンを受けた後は20才になったら子宮頸がん検診を受けましょう。
B型肝炎ワクチンのとB型肝炎ウイルス

 1.B型肝炎のキャリアーは100人に1人います。キャリアーというのはB型肝炎ウイルスに感染していますが、症状の全くない人です。

 2.B型肝炎ウイルスはエイズウイルスの100倍、C型肝炎ウイルスの10倍ととても高い感染力をもっています。

 3.乳幼児がB型肝炎ウイルスに感染しますと、その15%がキャリアーになり、一部は最後に肝硬変に移行します。

 4.B型肝炎ウイルスは感染しても症状が出ない不顕性感染が多いのです。つまり知らない間に感染していることがあるのです。

 5.B型肝炎ウイルスは性感染による感染が多い傾向があります。

 6.B型肝炎ウイルスはお父さんがキャリアーの場合に、そのお父さんの唾液や涙にたくさんのウイルスが含まれていますので、お父さんがお子さんに「キス」をしても感染する確率が高いのです。

 7.B型肝炎ウイルスにお父さんが感染しますとキャリアーになり、その後慢性肝炎から肝硬変と移行していきますので、これを防ぐために生まれてくるお子さん全員にB型肝炎ワクチンを接種してお子さんを守ることが大切なのです。

 8.B型肝炎ワクチンは3回きちんと接種しませんと、免疫力がつきません。

 9.B型肝炎ワクチンは不活化ワクチンで安全性が高いのですが、免疫力は5年程度で抗体が消失してしまいます。性交渉が盛んになる思春期に追加接種すると良いでしょう。

10.不思議ですが女の子の方が男の子よりもB型肝炎ワクチンの免疫がつきやすい傾向にあります。

11.B型肝炎ワクチンを3回接種しても免疫がつかない場合

@3回目から6ヶ月以上あけて4回目を接種します。(通常量)

A  〃  6ヶ月以内に4回目を通常量の2倍量で接種します。

Bワクチンのメーカーを他のものに変更して4回目の追加接種をします。

C4回目の追加接種を1ヶ月間隔で2回接種します。(合計5回)

12.B型肝炎ワクチンは1回目や2回目で免疫がついても、3回目の追加接種を行わないときちんとした免疫が十分につきません。

13.B型肝炎ワクチンの有害事象は接種部位の発赤・腫脹・発熱です。

14.海外では生まれてすぐに(72時間以内)にB型肝炎ワクチンの接種開始をしています。

15.B型肝炎ワクチンは大人に比べてお子さんの方が免疫がつきやすい特徴があります。お子さんのうちにB型肝炎ワクチンを接種しましょう。

16.海外ではB型肝炎ワクチンで基礎免疫の3回が終了していれば、B型肝炎ウイルスに感染した場合にブースター効果がかかり免疫が良くなるので4回目の追加接種は必要ないと考えられています。

17.一方、日本国内ではB型肝炎ワクチンの基礎免疫の3回が終了していても、その免疫力の持続が長くないので性感染の盛んになる思春期に4回目の追加接種が必要と考えられています。

18.3回目のB型肝炎ワクチンの接種時期が予定より数か月遅れた場合でも、3回目を追加接種すれば良いと考えられています。3回目の間隔が多少あく分には免疫力がより良いと考えられていますので、問題はありません。
但し、3回目の接種が2回目から数年以上あいてしまった場合は初めからワクチンのやり直しをしても良いですし、B型肝炎ウイルスの抗体を測って、免疫力が十分あれば3回目の追加接種のみでも良いでしょう。

19.お母さんが妊娠した時にB型肝炎ウイルスキャリアーの場合に生まれてくる赤ちゃんにはこれまで通り母子感染の予防をワクチンで行ないますが、実はお父さんもB型肝炎ウイルスキャリアーである可能性がありますので、父子感染を防ぐためにお父さんのB型肝炎の抗体検査が必要になります。もしお父さんがお子さんに唾液や涙をつけないように接することが出来るので良いと考えられます。
B型肝炎ワクチン
B型肝炎ワクチン Q&A

 (監修:NTT西日本九州病院 院長 藤山重俊先生より抜粋させていただきました。)


Q1:B型肝炎ワクチンは授乳婦に接種できますか?

A1:B型肝炎ワクチンは不活化ワクチンですので授乳中に接種しても、母体及び乳児に影響はないと考えられていますので、出産後のお母さんの体調が予診等により問題ないと判断される場合には接種して差し支えありません。
産科医によって判断は分かれるかと思いますが、一般的に出産三か月を過ぎた頃から出産前の体力に戻ると考えられます。したがって有効性の観点から間隔を考慮するとすれば、産後数か月経過してから接種することが望まれます。

Q2:B型肝炎ワクチンは新生児・乳児に接種できますか?

A2:これまでに新生児や乳児へのB型肝炎ワクチン接種に対して有効性、安全性で問題が生じたという報告もありません。
実際にはB型肝炎ウイルスキャリアの母親から生まれた乳児には、母子感染防止事業として生後2ヶ月から接種しています。
B型肝炎ワクチン(ビームゲン)では新生児や乳幼児での副反応出現の報告はこれまでありません。

  Q3:HBS抗原や抗体が陽性の人に接種してもいいですか?

A3:B型肝炎ワクチンは、一般的にHBS抗原・抗体いずれも陰性の人に接種することが望まれます。HBS抗原が陽性であることはキャリアであることを示しており、その様な方へのワクチン接種は通常、行われません。

Q4:1回、2回の接種でやめても構いませんか?

A4:B型肝炎ワクチンは3回接種で基礎免疫になります。初回接種後4週目で抗体陽性になる人はいますが、その陽転率は約13%と低く、2回目接種4週後においても約50%程度です。
しかし、3回目の接種を行うことで、約95%が抗体陽性になります。
したがって1回や2回で抗体が陽性になった場合でも、是非3回目の追加免疫を行っていただくことをお勧めします。

Q6:接種回数と効果について教えてください。

A6:B型肝炎ワクチンは大きく、@B型肝炎の予防AB型肝炎ウイルス母子感染の予防BB型肝炎ウイルス汚染血による汚染事故後の発症予防の3つに使用目的が分けられます。接種する場合はいずれも3回接種になります。

Q7:HBS抗体価を測定するタイミングはいつがよいですか?

A7:抗体価の測定はワクチン3回目接種後1〜2ヶ月を目途に行って頂くことをお勧めします。

Q8:3回接種しても抗体を獲得できなかった場合は、どうしたらよいですか?

A8:明確に確立されたプロトコールは残念ながらありません。
@3回接種後6ヶ月以上あけて4回目を接種する。
A6ヶ月以内に第4回目として2倍量で追加接種する。
Bワクチンの接種を変更して追加接種する。
C追加接種を一ヶ月間隔で2回する。

Q9:ワクチンの効果はどのくらい持続しますか?

A9 :@ワクチン3回接種後の抗体価が高いほど、より長期の持続が期待できる。
A3回接種後3年程度で約半数が陰性化する可能性がある。

Q10:主な副反応とその対処法を教えてください。

Q10:多くは軽度かつ一過性ですが、重大な副反応として「ショック、アナフィラキシー様症状」「多発性硬化症」「急性散在性脳脊髄炎」「ギラン・バレー症候群」の報告があります。
@局所の発赤・腫脹、硬結
一般的に発赤・腫脹は3〜4日で消失するが、熱感、発赤の強いときには局所の冷湿布を行う。
硬結は次第に小さくなるが1ヶ月後でもなお残る場合もある。これについては放置してよい。
前回の接種で局所反応が出現した場合、次回からの接種は、なるべく皮下深く接種する。
A発熱
発熱の対策は一般的処置として冷却、アセトアミノフェン等の解熱剤を投与する。他の原因による発熱も考えられるので観察が重要である。

Q11:接種間隔がずれたときはどのようにしたらよいですか?

A11:B型肝炎ワクチンは3回接種するのが基本となります。
接種スケジュールがずれた場合としては以下のようなスケジュールが考えられます。
@1回目と2回目の間隔が4週を超えた場合
その後、規定通り3回目のワクチンを接種接種すれば基礎免疫が得られると考えられます。

A1回目と2回目の間隔が4週未満であった場合
データはありませんが、やり直すことはせず、まずは引き続き3回目を接種します。

B2回目と3回目を規定通りより長い間隔で接種した場合
3回目の接種は、6ヶ月以降(12か月くらいまで)の方が6ヶ月目接種より抗体価の上昇が良いとのデータもありますので、時期が遅れても引き続き速やかに3回目を接種してください。

C2回目と3回目を規定より短い間隔で接種した場合
0.1.3ヶ月で接種した群と0.1.6ヶ月で接種した群の、抗体陽転率及び平均抗体価を調べたデータがあります。この報告によると、抗体陽転率に関して差は認められなかったものの、平均抗体価は前者の方が有意に低値であるという結果でした。

Q12:他のワクチンとの同時接種は可能ですか?

A12:麻しん風しん混合ワクチン・BCGワクチンを接種した日から別の種類の予防接種を行うまでの間隔は、27日日以上置くこと。沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合トキソイドを接種した日から別の種類の予防接種を行うまでの間隔は、6日以上置くこと。
Red Book(American Academy of Pediatrics発行)には、多くのワクチンは同時接種は禁忌ではない、と記載されています。

Q13:生後何か月から接種できますか?

A13:B型肝炎ワクチンの用法用量では、「10歳未満の者には0.25mlを皮下に注射する」となっており、接種対象年齢の下限は定められておりません。
現在、B型肝炎ウイルスキャリアの母親から出生した児に対して行われているわが国のB型肝炎母子感染防止事業では、生後2ヶ月児から接種を始めています。
一方、国際的には通常、出生直後から接種されており、WHOやユニセフでは原則として出生直後、1ヶ月、及び6ヶ月の3回接種が勧告されています。
米国のRed BookにはB型肝炎ワクチンの接種の接種時期について、「全ての乳幼児のは生後できるだけ早く、病院を退院する前にB型肝炎ワクチンの初回接種を受けるべきである」「HBS抗原の有無が不明の母から生まれた乳児は生後12時間以内にB型肝炎ワクチンの初回接種を受けなければならない」と記載されており、極めて早い時期での接種を推奨しています。

Q14:3回の接種において異なるメーカーのワクチンを接種しても構いませんか?

A14:国内の異なるメーカーのB型肝炎ワクチンを接種しても、想定される支障は現時点ではありません。

Q15:免疫抑制状態(ステロイド、その他の免疫抑制剤使用中の人、透析患者など)にある方や、インターフェロン、抗がん剤、抗生物質などを使用している時のB型肝炎ワクチン接種について、その可否、接種上の注意について教えてください。

A15:免疫抑制状態の人へのB型肝炎ワクチン接種は可能ですが、抗体産生が十分ではない可能性があります。インターフェロン、抗がん剤、抗生物質を使用中の人も接種可能と考えられますが、薬剤を使用する背景となる原疾患の状態(病状が落ち着いているか、熱はないかなど)を予診により確認する必要があります。このような人に接種する場合、効果が減弱する可能性があることをあらかじめ説明しておくのがよいと考えられます。
現行のB型肝炎ワクチンは遺伝子組換えワクチンであり不活化ワクチンに分類されるため、宿主の免疫状態にかかわらず、ワクチンウイルスが活性化することはありません。
抗生物質や抗結核薬、感冒薬の服用もワクチン自体に大きな影響を与えないと考えられます。ただし、各種薬剤を服用中の場合、その時点で患者さんがワクチン接種に適した状態であるか(病状が落ち着いている、熱がない、など)を検討する必要はあります。

Q16:ワクチン中に添加されているチメロサールは安全ですか?

A16:チメロサールを含むワクチン接種を受けた人に対して何らかの対策が必要である、あるいは今すぐワクチン接種を中止する必要があるとは考えられていません。




B型肝炎ワクチン 説明書はこちら
添付資料 (PDFデータ ダウンロードお願い致します)
B型肝炎ワクチン 予診票はこちら
添付資料 (PDFデータ ダウンロードお願い致します)
日本脳炎ワクチンについて
日本脳炎の定期の予防接種の実施について

厚生労働省健康局結核感染症課からのコメントです。

 先般、10月17日に日本脳炎の定期の予防接種を受けた10歳の男児が、接種後数時間で死亡した事例が報告されました。
 日本脳炎の定期の予防接種については、平成21年6月より乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンが導入され、現在まで1000万回以上使用されているところですが、本事例のように接種直後に死亡した事例は、これまでのところ報告されていません。
 接種後の死亡事例については、このほか、本年7月に接種後約一週間で急性脳症と診断され死亡した事例が報告されており、これについては、毎年度、定期的に開催している予防接種後副反応・健康状況調査検討会において検討する予定でしたが、これに先立ち、10月31日に開催を予定している第7回厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会日本脳炎に関する小委員会において、両事例について検証し、今後の定期の予防接種の取扱いについて検討することとしました。
 両事例とも現時点で予防接種と死亡との因果関係は不明であり、被接種者の臨床症状や使用されたワクチンのロット番号が異なる等の理由から、両事例の関係性は低いと考え、現時点では直ちに定期の予防接種を中止すること等は考えておりません。

四種混合ワクチン
平成24年11月から始まります!

ジフテリア百日せき破傷風不活化ポリオ(4種混合・DPT−IPV)予防接種を受ける前にお読みください。

≪接種方法≫接種方法

1回初回:20日〜56日までの間隔を空けて3回接種

1期追加:1期初回接種終了後1年〜1年半までの間隔を空けて1回接種

平成24年11月時点でDPTワクチンとポリオワクチン(生・単独不活化)のいずれも1度も受けていない方が対象です。

☆すでにDPTワクチンまたはポリオワクチン(生・単独不活化)のいずれかの接種を1回以上受けている方

ジフテリア百日せき破傷風不活化ポリオワクチン(4種混合・DPT−IPV)は接種せず、原則としてDPTワクチンと単独不活化ポリオワクチンを規定回数接種します。


≪ジフテリア≫
ジフテリア菌による細菌性呼吸器感染症です。
発熱・咽頭痛・頭痛・倦怠感・えん下通などで始まり、鼻づまり・鼻血・かすれ声・呼吸困難・呼吸筋の麻痺などが続きます。
適切な治療や予防接種で重症になることはまれとなりましたが、死に至ることもある病気として注意が必要です。

≪百日せき≫
コンコンと激しくせき込んだ後ヒューと笛を吹くような音をたてる特有のせきが、およそ百日にわたって続く、百日せき菌による細菌性呼吸器感染症です。
かぜ症状から始まり特有なせきが発作的に現れます。約1ヶ月を過ぎるとせきの回数は少なくなりますが、回復には3ヶ月ぐらいかかることもあります。
合併症として肺炎・鼻血・結膜出血があります。また激しいせきの後に脳出血を起こし死亡することがまれにあります。

≪破傷風≫
ケガをしたときに土の中にいる破傷風菌が傷口に入って起こります。
小さな傷からも感染することがあり、菌の毒素により神経の麻痺や筋肉のけいれんを起こし、死亡する確率の高い危険な病気です。
自然感染による免疫は期待できないため、予防のためにもワクチンを接種して免疫をつけておくことが必要です。

≪ポリオ≫
ポリオ(急性灰白髄炎)はポリオウイルスによっておこる病気で、1〜2日のかぜ症状のあと、突然手足の麻痺が表れる感染症で、その麻痺は一生残ってしまうことが少なくありません。
現在では予防接種の効果で国内の自然感染は報告されていませんが、海外ではまだポリオが流行している地域があります。
そのため国内に持ち込まれた場合、流行する可能性があります。ポリオを予防する唯一の方法は予防接種を受けることです。平成24年9月に病原性をなくした不活化ポリオワクチンの予防接種に切り替わりました。

副反応について
全身の症状としては発熱・下痢・嘔吐などがみられますが、数日以内におさまります。
また接種部位の局所症状としては痛み、赤み、腫れることがありますが、数日以内に消退します。
ただし腫れがひどい場合は接種部位を清潔にし、冷やして様子をみてください。
なおきわめてまれに重大な副反応としてショック、アナフィラキシー様症状があります。

インフルエンザワクチン 予防接種のお知らせ
@生後6ヶ月から13才未満は2回の接種となります。

13才以上は1回のみ接種となります。

A卵アレルギーの方で血液検査などで陽性反応がでていても、実際に食べてアレルギー症状がでなければ接種は可能です。


不活化ポリオ(IPV)
不活化ポリオ(IPV)予防接種を受ける前にお読みください。

接種年齢:生後3ヶ月から7歳6ヶ月未満
接種方法:皮下接種

1期初回 20日以上(20日〜56日までが望ましい)の間隔を空けて3回接種
(前回接種日を0日として21日目より接種可能です。)

*1期追加接種(1回)(4回目)は平成24年9月1日時点では定期予防接種対象外です。
 平成25年以降、定期予防接種として認められる予定です。

注意!これまでのポリオの接種回数によって、受けられる回数が異なります。
下記の接種間隔をお読みになり、母子手帳で接種歴を必ず確認してください。



<接種間隔>

☆生ポリオワクチンの予防接種を数回受けている方
3回のうち不足分を20日以上(20日〜56日までが望ましい)の間隔を空けて接種

○これまで1回接種している方・・・のこり2回接種が必要です
○これまで2回接種している方・・・不活化ポリオ予防接種を受ける必要はありません。

☆不活化ポリオワクチンの予防接種を数回受けている方(平成24年9月1日より前)
3回のうち不足分を20日以上(20日〜56日までが望ましい)の間隔を空けて接種(必ず別紙の同意書を記入してください。)

○これまで1回接種している方・・・のこり2回接種が必要です
○これまで2回接種している方・・・のこり1回接種が必要です
○これまで3回接種している方・・・不活化ポリオ1期追加接種(4回目)は平成25年以降に接種の予定です

持ち物:母子健康手帳・予診票(保健センター・医療機関にあります。)
同意書(必要な方のみ、保健センター・医療機関にあります。)
母子手帳を忘れた場合は接種できませんので、必ずご持参ください。

注意!野田市外に住民票をうつした場合、野田市の予診票を使って、野田市で接種することはできませんので必ず転出先の市町村でご確認ください。

風しん患者が増えています!
風しん患者が増えています!

風しんはワクチンで予防できます。

風しんとは・・・

風しんは「発熱・発疹・リンパ節腫脹」を特徴とするウイルス性発疹症です。
「三日はしか」とも言われています。
予後良好な疾患であり、自然治癒しますが妊婦が妊娠初期から中期に風しんに罹患すると流産・死産の原因となる外、胎児が難聴・白内障・先天性疾患を三大症状とする先天性風疹症候群を発症する場合があります。

予防接種

弱毒風しん生ワクチンの接種により、感染を予防することが可能です。
定期予防接種の対象年齢の方は無料で接種できます。詳しくは市町村の予防接種担当にお問い合わせください。
それ以外の年齢の方でも有料となりますが、医療機関で接種できます。
特に妊婦への感染を予防するために次の方には予防接種をお勧めします。

@妊婦の夫、子ども及びその他の同居家族
A10代後半から40代の女性(特に妊娠希望者又は妊娠する可能性の高い方)
B産褥早期の女性 のうち明らかに風しんにかかったことがある、予防接種を受けたことがある抗体が陽性であると確認ができた方以外の方

ロタテック
平成24年7月20日からロタウイルスワクチン(ロタテック内服薬)が開始しました。

ロタウイルスワクチンは乳幼児における急性重症胃腸炎のおもな原因である、ロタウイルス胃腸炎の予防手段としてとても有効です。

@ワクチンは飲むワクチンです。

A生後6週〜24週の間に3回の服用になります。

B接種間隔は4週間以上をあけます。

C3回目の服用が生後24週を超える方は服用できません。

D1回の料金は9950円となります。

接種をご希望の方はご予約をお願いいたします。

ロタウイルス感染症と胃腸炎予防

5価ロタウイルスワクチン(ロタテック)を中心に

日本赤十字医療センター 園部 友良先生講演会より

1.5才までにほぼ全ての乳幼児がロタウイルス感染症にかかります。

2.ロタウイルスは糞口感染(便についたウイルスを触り口から入るパターン)が主です。

3.ロタウイルスはテーブルやおもちゃに付着すると、そのところで長く生存することができるので、触ったお子さんが口から感染します。

4.ロタウイルスは冬から春にかけて流行します。

5.ロタウイルスの胃腸炎は乳幼児に多くみられます。

6.ロタウイルス胃腸炎はノロウイルスやアデノウイルスによる胃腸炎よりも重症化します。

7.ロタウイルス感染症は重篤な合併症(脳炎や脳症などの痙攣を起こす病気や腎不全・突然死など)が多くみられます。

8.後遺症の残る確率はインフルエンザ脳症よりロタウイルス脳症の方が高くなります。

9.多くの小児はロタウイルス感染症を繰り返すたびに、免疫機能が高くなりそのために重症化しなくなります。

10.ロタウイルス感染の初回目と2回目ではロタウイルスの種類が異なっていることが多いです。

11.5価のロタウイルスワクチン(ロタテック)

@ロタウイルスの流行する型は、年や地域によって異なります。

A感染を繰り返すことでロタウイルス胃腸炎に対する予防効果が高くなります。

B単独のロタウイルス株ではなく、5種類のロタウイルス株を含めた「ロタテック」の方が、自然感染を模倣することになり結果として免疫力を高めることになります。

C重症のロタウイルス胃腸炎を98%減少させる効果があります。

D3.1年経過してもロタウイルスワクチンの免疫力はしっかりと残っています。予防接種の効果は時間がたっても低下していません。

Eアメリカでは「ロタテック」導入後、0〜4才の集団だけではなく5才以上〜65才〜以上の人にもロタウイルス感染症の発症予防効果がありました。
すなわち集団免疫効果がとても効果があったということになります。

F3回接種のワクチンです。

G「生後6週間」から接種可能で最終は「生後32週」まで接種できます。

H早産児においても同様に接種することができます。

I接種後に嘔吐しても再投与の必要はありません。

J「ロタテック」では腸重積の発症率は接種していないお子さんと比べて全くかわりはありません。

K1価「ロタリックス」に比べて5価「ロタテック」はロタウイルスの便中排泄期間が1〜2週間と短い特徴があります。

L「ロタテック」のデビューは生後2ヶ月後からヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンと同時接種してデビューするのが良いでしょう。

M「ロタテック」はロタウイルスの株の種類が多くなることで、多種類のロタウイルスに効果があります。

12.オーストラリアでは生後1〜9ヶ月未満の乳児におけるロタワクチン接種後の腸重積発症の増加はありません。 ただし10万人あたり約2人の腸重積の発症がありますが、ロタウイルスワクチンの恩恵と利点の方が発症のリスクよりはるかに高いでしょう。

13.ロタワクチン接種を通じてお母さんが腸重積のことを理解していただければ、自然発生の腸重積の早期発見に役立ち、腸重積症でおこる死亡と手術例の減少につながることの方が大切です。

14.同時接種の安全性

@同時接種後にもし免疫力が落ちるのであれば、重症感染症が増えるはずですが実際には増えていません。

A長い間、世界中で同時接種をしていて何の問題が起こっていないのが、最大の安全の根拠となります。

B同時接種によって増加する有害事象は極めて軽微で、ワクチン接種を中止することはなっていません。

C定期接種と任意接種の同時接種なら有害事象が起きた時には、定期接種の良い方の補償が適応されます。

D単独接種では免疫の獲得が遅くなりますので、大切なお子さんを病気から守れなくなってしまいます。
単独接種ですと計17回最大7ヶ月も期間を要してしまいます。


生後2ヶ月からのワクチン接種

最適な接種時期と回数

ワクチンの現状と課題
国立福岡病院 岡田賢司先生講演会

肺炎球菌ワクチンは

@追加接種することで免疫がさらに上昇していきます。これにより1〜2才の肺炎球菌の感染症を減らすことが出来るのです。

A生後6ヶ月までには「3回接種」が大切です。生後6ヶ月〜1才に肺炎球菌の髄膜炎が多いので生後6ヶ月までに3回接種しておくことが重要です。

B年齢に応じた必要な回数を少し遅れてもよいので、接種する方がよいでしょう。

C生後7ヶ月以下で3回、生後12〜16ヶ月に追加の1回を接種しますと、ほぼ100%の免疫がついてきます。

Dヒブと肺炎球菌の感染の発症は、生後6〜7ヶ月に発症のピークがありますので生後6ヶ月までに3回接種を終了しておくのがよいことになります。
このためには生後2ヶ月ヶ月からのワクチンデビューが必要なのです。

E鼻の中に肺炎球菌を保菌していますと、型によってはワクチンを接種しても免疫がつきにくいことがあります。

子宮頚がんワクチン(ガーダシル)
←子宮頚がんワクチンの情報が画像をクリックすると、動画で見れます。
子宮頚がんワクチン(サーバリックス)

海外・国内における最近の臨床試験結果

筑波大学 吉川 裕之先生講演会より

1.日本人の10〜15才の女子は、20〜25才の女子よりも抗体の上昇率が高いのでより免疫がつきやすい傾向にあります。

2.日本人の10〜15才の女子は20〜25才の女子に比べて有害事象は少ない傾向にあります。
  (成人より小児の女子の方が有害事象が少ないのです。)

3.サーバリックスを接種した日本人女性において妊娠しにくいということはありません。

4.サーバリックスを接種した日本人女性の10%くらいが妊娠をしますが、生まれてくる赤ちゃんには何の異常もおきていません。

5.日本人の20〜25才の女性において、子宮頚がんの原因ウイルスである16型と18型の持続感染に効果があります。

6.接種後24ヶ月時点での抗体率は自然感染により起こるよりも、はるかに高い抗体率がみられます。

7.20才の女性が子宮頚がんに罹患しますと、手術により不妊症になる確率が高いですので、接種で防ぐことが大切です。

8.20〜30才の女性でサーバリックスを接種した女性の妊娠発生率は、サーバリックスを接種していない女性とほとんど変わらず、生まれてくる児の異常率も同様に変わりはありません。

9.性未体験の女性の場合にはワクチン接種で子宮頚がんの60〜70%を予防することができます。

脱水により入院治療を行った患者のエピソード
←ロタワクチンの情報が画像をクリックすると、動画で見れます。
赤ちゃんの感染症とワクチンの情報サイト
肺炎球菌ワクチンの詳細はこちら
ロタウイルス胃腸炎とロタウイルスワクチン

札幌医科大学 堤 裕幸先生 講演会より

1.小児の急性胃腸炎は「ノロ」より「ロタ」のものが多い傾向にあります。

2.ロタウイルス胃腸炎は下痢と発熱が強くみられます。

3.ノロウイルス胃腸炎は吐き気が強くみられます。

4.ロタウイルス胃腸炎の外来受診は年間79万人います。

5.ロタウイルス胃腸炎による入院は、年間2.5万人〜7.8万人います。

6.6歳未満では胃腸炎100人中、11人がロタウイルス胃腸炎で病院を受診しています。

7.ロタウイルス胃腸炎は昔は冬に多くみられましたが、最近は春に多くみられるようになりました。

8.ロタウイルス胃腸炎の便は、ほんの少量付いただけでも、感染力がとても高いのです。

9.ロタウイルス胃腸炎は水分がとれていても、大量の下痢による水分喪失があり、重症脱水症になりやすいので注意が必要です。

10.ロタウイルスには複数のものがありますが、一つのロタウイルスに対しての抗体があれば、他のロタウイルスに対しても免疫がある程度働きます。

11.ほとんどの乳幼児は2才までに少なくとも一回はロタウイルスに感染します。

12.ロタウイルス感染が以前に2回ありますと、3回目の感染では重症のロタウイルス感染症はおきていません。
つまり2回ロタワクチンの接種をすれば、ロタウイルス感染の重症化を防ぐことができるのです。

13.1価のロタワクチン(ロタリックス)では

@少量のロタウイルスが入っていますが、接種を受けた赤ちゃんはかなり高率に便の中にロタウイルスを排泄しています。

A少量口から入っただけでも免疫はつきますので、問題はありませんのでワクチンを飲んで嘔吐しても再投与の必要はありません。

14.5価のロタワクチン(ロタテック)では

ロタリックスに比べて、たくさんのロタウイルスが入っています。

Aロタテックの接種を受けた赤ちゃんは、便中にロタウイルスを排出する量は少なくなっています。

15.1価のロタワクチン(ロタリックス)と5価のロタワクチン(ロタテック)での重症ロタウイルス胃腸炎に対する抑制効果に明らかな差はみられていません。

16.世界(海外)ではロタリックス導入後、下痢症による死亡者数が2/1以下に減りました。

17.ロタウイルスワクチンの第一の目標はロタウイルスによる死亡と疾病の重症化を防ぐことであり、ロタウイルスの感染を防ぐことが目的ではありません。

18.ロタウイルスワクチンと腸重積の関係はありません。

@厳密には5万人の子供にロタウイルスワクチンを接種しますと、腸重積のお子さんが自然発生と比べて一人だけ増える率になります。

A世界(海外)では年間1才未満児の10万人あたり50人の腸重積が自然発生します。

B日本では年間1才未満児の10万人あたり100人の腸重積が自然発生して海外よりも少し多い傾向があります。

Cロタリックス開始後、年間1才未満児の10万人あたりの185人の腸重積の発生がありました。

D腸重積の好発時期(生後20週から40週)にロタワクチンを接種しますと、まぎれ込みが増えてさらに、ワクチンによる腸重積が増える可能性があります。

Eロタワクチンは腸重積の自然発生がもともと少ない生後0週から12週までに終了するのが望ましいと言えます。
生後9週までの腸重積の自然発生率は低いからです。

19.ロタワクチンはポリオの生ワクチンと同時接種しますと、ワクチンの効果が下がってしまいますので、避けた方がよいでしょう。

20.ロタワクチンとヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンとの同時接種は問題はありません。


日本と欧米のワクチンギャップを考える
日本小児科学会推奨のスケジュールから見えてくる現状と課題

新潟大学 斉藤昭彦先生講演会


1.B型肝炎

母子感染以外の父子感染が増加しています。
お父さんの唾液や汗・尿・涙からB型肝炎ウイルスが高い濃度で検出されますので、これにお子さんが接触すると感染する可能性があります。
B型肝炎のお子さんの1/3が母子感染以外の感染により起こってます。2/3が母子感染です。 急性B型肝炎は、25〜30才代のお父さん年齢層の増加が目立っています。
B型肝炎ワクチンを標準接種することで、お子さんをB型肝炎の感染から守ることが大切です。


2.ポリオ

@経口生ポリオワクチンによる関連麻痺
 1)1.2人/100万接種の頻度で発生しています。
 2)1回目の接種で起こることが多く、男の子に多くみられます。
A不活化ポリオワクチンの早期導入が必要です。
B世界的には野生株ポリオの流行が存在しますので、ポリオワクチン接種率を保つ必要があります。
C不活化ポリオワクチンを待つことは望まれません。
D経口生ポリオワクチンより不活化ポリオワクチンの免疫力は高い傾向にあります。

3.ムンプス(おたふく)

合併症として髄膜炎・脳炎・難聴・睾丸炎・膵炎があります。
ほとんどの先進国ではムンプスワクチンの2回接種が標準となっています。


4.水痘(みずぼうそう)

合併症として小脳失調症・脳炎があり、妊婦さんが罹りますとお子さんに奇形が出てきます。


5.ムンプスワクチンと水痘ワクチンのそれぞれ2回接種の必要性があります。

ワクチン接種率が上がりますと、ムンプスや水痘の病気が減少しますので、周囲からの免疫刺激効果がなくなるからです。
免疫が下がりますと、病気が増加しますので2回目のワクチン接種により、免疫を確実に上昇させることが良いのです。


6.思春期百日咳ワクチンの再検討

思春期に百日咳が流行することがありますので、2種混合ワクチンの代わりに3種混合ワクチンを0.2ml接種することで、百日咳の免疫機能を上昇させる可能性があります。


7.定期接種と任意接種

1)海外では定期接種と任意接種に分けることはしていません。
すべてのワクチンを定期接種にしています。

2)複数のワクチンを同時接種しても、それぞれのワクチンに対する有効性についてお互いのワクチンのさまたげはありません。

3)同時接種のワクチンの本数に制限はありません。
生ワクチンと不活化ワクチン・不活化ワクチンと不活化ワクチン・生ワクチンと生ワクチンいずれも同時接種は可能です。

4)同時接種の利点として
a)病気の早期予防になります。
b)ワクチン接種率の上昇になります。
c)ワクチン接種者の保護者の負担が減ります。(通院回数が少なくて済みます。)
d)ワクチンの同時接種は日本のこどもを守るために必要なことです。


8.Hib(ヒブ)と肺炎球菌の同時接種の死亡について

1)ワクチン接種と死亡については関連性はありません。
2)世界での肺炎球菌の死亡率は0.1〜1人/10万人接種で、ヒブは0.02〜1人/10万人接種です。
これと比べて日本の死亡率が特に高いわけではありません。
3)ヒブと肺炎球菌ワクチンの安全性は問題はありません。
4)ヒブと肺炎球菌ワクチンの再開後の死亡率の上昇は認められていません。


9.ワクチンの有害事象と副反応は違います。

1)有害事象
ワクチン接種後に起こる全ての事象で、偶然に起きた可能性があります。
2)副反応
ワクチン接種によって引き起こされたと考えられる、局所の接種部位の発赤や腫れをさしています。


10.ワクチンと病気の関係?

MMRワクチンと自閉症・インフルエンザワクチンとギランバレー症候群といった関連が取り上げられていますが、実際には因果関係はありません。


11.個人予防と集団予防

ワクチンを接種して人を病気から守るのが個人予防です。
ワクチンを受けたこともなく、また受けられない人を周りにワクチンを接種した人がいることで、その人達を守ることが出来るのが集団予防です。


12.ワクチンの効果と副反応

副反応に目を向けるのではなく、ワクチン効果の方が高いことを重要と考えることが大切です。


13.ワクチンの同時接種

こどもの車のシートベルトと同じで、1本ではなく何本も初めからきちんとシートベルトをして交通事故から守ることが大切です。
同時接種も同じで1本づつ接種するのではなく、初めからきちんと数本接種してこどもを守ることが大切なのです。

小児細菌性髄膜炎 予防ワクチン
その効果と導入後の課題

千葉大学 石和田 稔彦先生講演会


1.Hib(ヒブ)

@髄膜炎も起こしますが、急性喉頭蓋炎(こうとうがいえん)も起こします。
急性喉頭蓋炎になりますと、呼吸困難や吸気性のゼイゼイを起こし重症化します。

A薬剤耐性菌(お薬が効かない菌)が増えているのが問題です。

B基礎疾患がない健康なお子さんでも感染してしまいます。

2.Hib(ヒブ)ワクチン

@小児期のワクチン接種によりHibの感染症は減っています。
AHibの髄膜炎のお子さんは、Hibワクチン未接種例に圧倒的に多くみられます。
BHibワクチン導入後、肺炎球菌が髄膜炎の原因として浮上してきました。
CHibの保菌者を減らすことが出来ます。

3.肺炎球菌

@Hibの感染症に比べて後遺症を残すことが多い特徴があります。
A肺炎球菌ワクチン未接種者のお子さんが肺炎球菌の髄膜炎になることが多いです。
B肺炎球菌ワクチンは、髄膜炎だけではなく普通の中耳炎や再発性中耳炎を減らすことが出来ます。
C肺炎球菌ワクチンは耐性肺炎球菌(お薬の効かない肺炎球菌)を減らす効果があります。
D肺炎球菌ワクチン接種による発熱は免疫獲得のための反応と考えるとよいでしょう。
E肺炎球菌を保菌していますと、肺炎球菌の感染症にかかるリスクが高くなります。
保菌者のお子さんは、保菌者になって1ヶ月程度の短期間で肺炎球菌の感染症を発症してきます。
F肺炎球菌ワクチンは肺炎球菌の保菌を減らせることが出来ます。
Gお子さんに肺炎球菌ワクチンを接種しますと、お子さんと同居している老人の方の肺炎球菌の感染も予防することが出来ます。
(つまり集団免疫効果があるのです。)

4.Hibも肺炎球菌もどちらもワクチンは、乳児期早期に開始して追加の接種もきちんと受けて、免疫を上昇させることが重要です。

5.Hibの髄膜炎にかかったお子さんは、むしろHibワクチンを接種した方が良いと考えられます。
何故ならHibの髄膜炎のお子さんはHibの髄膜炎になっても、その後のHibの抗体価が上昇しないことが多いためです。

ロタウイルス(ロタリックス内服薬)開始のお知らせ
2011年11月21日(月)からロタウイルスワクチン(ロタリックス内服薬)の接種が日本でもできるようになりました。

ロタウイルスワクチンは乳幼児における急性重症胃腸炎のおもな原因である、ロタウイルス胃腸炎の予防手段としてとても有効です。

@ワクチンは飲むワクチンです。

A生後6週〜24週の間に2回の服用になります。

B接種間隔は4週間以上をあけます。

C2回目の服用が生後24週を超える方は服用できません。

D1回の料金は14910円となります。

接種をご希望の方はご予約をお願いいたします。

ロタウイルス感染症を含む小児感染症とロタウイルスワクチン
 〜大阪労災病院小児科 川村尚久先生講演会より〜
ロタウイルス感染症は生後6ヶ月未満に多くみられる下痢と嘔吐の胃腸炎で白色の下痢がみられるのが特徴で、入院するケースが多い胃腸炎です。

〜ロタウイルスワクチン(ロタリックス)2011年11月21日開始〜
@アメリカではロタウイルスワクチンの接種によりロタウィルス感染症の患者さんが減少しています。
A生後6週から初回接種を開始して1ヶ月間の間隔をあけて2回目の種となります。
B重症のロタウィルスの感染症ではロタウイルスワクチンにより90%の患者さんの減少という有効性が著明にみられています。
Cすべてのロタウィルス感染症でも80〜70%は減少する有効性がみられます。
Dロタウイルスワクチンによる死亡例は日本だはみられていません。
E生後24週(6ヶ月)までに2回目の接種が終わるようにすることが大切です。
 生後24週過ぎにロタウイルスワクチンを接種しますと腸重積症を起こす確率が増えてしまうためです。
 ですので生後24週過ぎでの赤ちゃんにロタウイルスワクチンは接種しないことが大切です。
F理想的なワクチンのスケジュールとしてはロタウイルスワクチンの初回接種は生後2ヶ月からスタートとしてこの時にヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンを同時に接種することが望ましいと思います。
2回目のロタウイルスワクチンは1ヶ月後の生後3ヶ月に同じようにロタウイルスワクチンとヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの同時接種となると良いと思われます。

新規細菌ワクチン
国立病院機構 福岡病院

岡田賢司先生 講演会より


@肺炎球菌ワクチン接種児の死亡例は10万人接種のうち0.1人で海外の死亡例と比べて決して高いわけではありません。

Aヒブワクチン接種児の死亡例は10万人接種のうち0.04人でやはり海外の死亡例と比べて決して高いわけではありません。

B肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの接種開始後に肺炎球菌とヒブによる髄膜炎のお子さんの数がとても減りました。
ワクチンによる予防効果がかなり出ているのです。

C肺炎球菌による髄膜炎は生後6ヶ月から1才半が多く、ヒブによる髄膜炎は生後6ヶ月から1才が多いです。
生後6ヶ月までに肺炎球菌とヒブのワクチンを3回終了する必要があります。
このためには生後2ヶ月から肺炎球菌とヒブのワクチンの同時接種を始めることが一番良い方法となります。
ワクチンデビューは早めにしましょう。


予防接種の最近の話題
*同時接種とスケジュールを中心に
日本赤十字社医療センター
 園部 友良先生講演会より


1.単独接種のデメリット

@免疫を得るのが遅くなるので大切なこどもを守れないことがあります。
A任意接種ワクチン接種後の有害事象は低い補償制度が適応されます。
Bクリニックに何度も足を運ばなければならないのでお母さん(特に働いているお母さん)に大きな負担を強いることになります。

2.同時接時の有害事象について

@定期接種と任意接種の組み合わせで有害事象が起きた時には、定期接種の方で補償制度が受けられます。
A任意接種ワクチンを接種する際は、定期接種ワクチンと同時接種した方が補償制度が良くなりますので安全で安心となります。
例えば定期接種の麻疹風疹混合ワクチン(MR)を受ける時に、任意接種の「おたふくかぜ」や「水ぼうそう」のワクチンを同時に接種されますと有害事象が万が一起きてもMRワクチンの高い補償制度が適応になるのです。

3.スケジュール造りの基本

@任意接種・定期接種の区別なく重いもの、流行しているもの、VPD(ワクチンで予防できる病気)のワクチンを優先して接種しましょう。
必要性の高いものは月齢に達すればすぐに接種しましょう。
A定期接種でも流行が少なかったり、無かったりしているもの(例えばBCGやポリオなどです)は遅くしましょう。
B受けなければならないワクチン接種が増えているので、同時接種を基本に早く免疫をつけましょう。


4.新時代のワクチンスケジュール
@ワクチンの接種が多いので、同時接種をしないと早く免疫が出来ずVPDから守れません。
A生後2ヶ月からの開始と同時接種が常識になりますと、生後2ヶ月でロタウイルスとヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンが同時接種が必要になってきます。

子宮頸がんワクチン(4価)ガーダシル
子宮頸がんの予防
〜新しいHPVワクチン(ガーダシル)で得られること〜
 〜佐賀大学 岩坂 剛先生講演会より〜
1.子宮頸がんは〜
   @年間1万人の女性が発症しています。このうち半分の五千人ほどが亡くなっています。
    A主に、20〜30才代の患者さんの罹患率が増えていて、それに伴って死亡率も上昇しています。
2.HPV(ヒトパピローマウイルス)
 @HPVの16型と18型が、子宮頚がんの原因の60%を占めています。
 A性感染症である尖圭コンジローマでは、90%以上がHPVの6型か11型の感染が原因です。性的接触により感染します。
 B母親が尖圭コンジローマの場合、出産時に赤ちゃんに感染してしまいます。そうすると赤ちゃんが再発呼吸器乳頭腫症を起こす事があります。
C皮ふにできる「いぼ」はHPVの1型か2型、7型の感染で起こります。
D外陰上皮内腫瘍や膣上皮内腫瘍はHPVの6型・11型・16型・18型の感染で起こります。
EHPVワクチンでHPV感染の60〜70%を予防することができます。
3.尖圭コンジローマ
 90%以上はHPVの6型か11型が原因です。
 患者さんからパートナーへの感染により起こります。
 発症率は75%以上と伝染力がとても強い特徴があります。
 20〜30才に多くみられます。
4.HPVと再発性呼吸器乳頭腫症(RRP)
 妊婦さんが尖圭コンジローマを発症した場合に、出産時の母子感染により生まれてくる赤ちゃんが「再発性呼吸器乳頭腫症(RRP)」を発症することがあります。
 乳頭腫(良性腫瘍)はHPVの6型と11型の感染が原因で、咽頭や喉頭にできやすい傾向があります。
 再発を繰り返すために手術による治療が必要になります。
 嗄声(声がかすれる)や気道に閉塞をおこし、死に至ることもあります。
 若年発症など予後不良で、4才までにRRPと診断されたお子さんの多くは年間4〜6回の手術を必要とします。
5.若年性再発性呼吸器乳頭腫症(JORRP)
 18才未満にみられるRRPでHPV6型か11型の感染が100%みられます。
 母子感染が多く50〜60%のお母さんに尖圭コンジローマがみられます。
 妊娠時に尖圭コンジローマを合併している場合のJORRPになる確率は妊娠時に尖圭コンジローマを合併していない場合の230倍と極めて高くなります。
6.子宮頸がんの二次予防
 子宮頸がんの健診率は先進国で60%を超えていますが、日本の健診率は24.5%と極めて低い状態です。
 ちなみに米国の健診率は83.5%と最も高くなっています。
7.子宮頸がんの一次予防
 @HPVの6型と11型は性感染症をおこして16型と18型は子宮頸がんをおこしてきます。
 A子宮頸がんの一次予防は子宮頸がんワクチンとなります。
  ワクチンの適応は9才以上の女子になります。
  成人女性は45才まで接種が可能です。
8.新しい子宮頸がんワクチン(4価ワクチン)
 @ガータシルの予防効果は100〜96.9%と高い特徴があります。
  ワクチン接種後は7ヶ月後に抗体が十分に増えてきます。
 A子宮頸がんだけでなく、外陰上皮内腫瘍や膣上皮内腫瘍や尖圭コンジローマの予防が可能になります。
 BHPVに過去感染した人で、今はHPVが検出できない状況の人には4価ワクチンは効果があります。
 CHPV18型の抗体量が4価ワクチンでは5年後に少し低下してきますが、ワクチン接種後の4年後や7年後でも癌の病変がおきていないので、HPVの抗体の量が少なくても癌の予防効果があるのかも知れません。
 D若年者に4価ワクチンを接種した方が抗体の上昇がよいことがわかっています。
  できるだけ若い時期にワクチンを接種するとよいことになります。
 E中学生から高校生の初交経験率が上昇していますので、少なくとも中学1年生には接種しておくことがよいと思われます。
 F4価ワクチンの主な有害事象は「注射部位の疼痛」です。
 G子宮頸がんワクチンは従来型の2価ワクチン(サーバリックス)と新しい4価ワクチン(ガーダシル)があります。
  HPVの16型と18型の抗体価は2価の方が4価より高い傾向にあります。
  ただしこれは4価の方が癌の予防効果が2価より低いということではありません。
  注射部位の疼痛などの有害事象は2価の方が4価より高い傾向にあります。
 H新しい4価のワクチンで得られないこととしては、
再発性呼吸器乳頭腫症(RRP)を予防できるであろうと考えられています。
  HPVにおこりうる咽頭がんや喉頭がんの予防もできるであろうと考えられています。
 I2011年9月15日から野田市におきましても公的助成が始まります。
野田市公的助成について
 9月14日(水)以前にガータシルを接種した場合には、助成の対象にはなりません。
 同じワクチンで3回接種を完了することとなっています。
 接種を開始している方が、別のワクチンを接種した場合は助成の対象となりません。
子宮頸がんワクチン(4価)ガーダシル     

ケータイ母子手帳
ワクチンの種類からスケジュール管理まで。
予防接種のこと、ぜんぶおまかせ。
(ケータイのみの利用となり、
パソコンからはご利用
できませんのでご注意ください。)
ワクチンで防げる病気と予防接種の今後

〜ワクチン先進国にむけて〜

国立成育医療センター 斉藤昭彦先生講演会より

@ポリオ生ワクチンの関連麻痺は発生は年間2例です。一回目の接種と男の子の接種に多くみられます。
AB型肝炎は「父子感染」が増加しています。
唾液や汗・尿・涙から、お父さんからお子さんへ感染します。
先進国のほとんどはB型肝炎ワクチンを定期接種しています。
Bおたふくの合併症は、髄膜炎1〜15% 脳炎0.02〜0.3% 難聴4% 睾丸炎25%と卵巣炎5%(思春期のケースにみられます) 膵炎4% 「おたふく」にかかった時にこれらの合併症を起こす可能性がありますが、おたふくワクチンを接種していると合併症の発生が極めて少なくなります。
C水痘は合併症として(a)細菌による二次感染症(b)小脳失調症(c)脳炎(d)分娩直後前後での新生児における重症水痘感染症がみられますが、水痘ワクチンを接種していると合併症の発生を少なくすることができます。
D「筋注」と「皮下注」
筋注は皮下注に比較して(a)局所反応(接種部位の痛みや腫れ)(b)免疫反応の上昇がよい傾向があります。
E同時接種
複数のワクチンを同時に接種しても有害事象の上昇はみられませんし、免疫を獲得することについても影響をおこしません。
海外では複数のワクチンの同時接種は通常におこなわれている医療行為で安全性には全く問題はありません。
F集団免疫
個人にワクチンを接種するだけではなくワクチン接種をして社会全体を守ることが大切です。
すなわちお子さんに予防接種(ワクチン)をしないということは、お子さんを病気にかかるリスクにさらすことになります。
G有害事象
(a)例えばヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンを100万人に接種した場合に0.2人の死亡がワクチンと関連なく死亡しています。
(b)ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンを中断することで、実際に肺炎球菌感染症やヒブ感染症に感染するお子さんが増加します。また他のワクチンの接種率が低下してしまいます。
H今後は水痘ワクチンとおたふくワクチンがそれぞれ2回接種・水痘ワクチンとおたふくワクチンの同時接種が必要となってきます。
B型肝炎ワクチンはセクシャルデビューする前には接種することが望ましくなります。
I成人になってからの百日咳対策として、三種混合ワクチンを0.2ml接種という少量療法をすることによって百日咳の免疫力(抗体価)が上昇することがわかっています。

ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンの接種を再開します
詳しくは、厚労省「ワクチン接種緊急促進事業について」をご覧ください。

厚生労働省ホームページより

小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチン接種について、接種後の死亡事例が複数報告されたことから念のため、23年3月4日から一時的に見合わせていましたが、専門家の会議で評価を行った結果、安全性上の懸念はないされたため、23年4月1日」から接種を再開します。

●これからのワクチンの接種は安全ですか?
専門家の評価によると、以下のような理由から、現在得られている知見の範囲では、これらのワクチンの安全性について、心配はないとされています。
・接種と一連の死亡との間に、現時点では直接的で明確な因果関係は認められない。
・接種後の死亡事例で、接種との因果関係が分からないものは、海外でもある程度報告されている。
・これまでの国内外の調査では、小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンあるいはこれらとDPT(三種混合)ワクチンなどの複数のワクチンを同時に接種しても、重い副反応の増加は報告されていない。

なお、予防接種を受けた後、ある程度の頻度で発熱や注射したところの発赤などの軽い副反応が生じたり、ごく稀ですが、重篤な副反応が生じたり、あるいはたまたま別の病気になったりすることがあります。体調などをよく医師と相談して接種を受けることが大切です。


●接種の予定から遅れてしまったのですが、どうすればいいですか?
接種の間隔が予定より多少開いたとしても、ワクチンをうけたあとの免疫への効果には問題ないとされています。
病気から身体を守る免疫をつけるためには、間隔が多少ずれたとしても、なるべく早く接種を受けましょう。


●同時に複数のワクチンを接種できますか?接種しても大丈夫ですか?
小児用肺炎球菌ワクチンやヒブワクチン、DPT(三種混合)ワクチンなどのワクチンは、それぞれ別々の日に接種できますが、医師の判断と保護者の方の同意によって、同時に複数のワクチンを接種することができます。同時接種は、早く免疫をつけたり、受診の回数を少なくするために行われます。
これらのワクチンを複数同時に接種すると、1つのワクチンを接種するより、発熱や注射したところの発赤などの軽い副反応が起こりやすいという研究報告もありますが、差がないとする報告もあります。重い副反応が起こりやすくなるという報告はありません。

・別の日に接種するには、原則として、小児用肺炎球菌、ヒブ、DPT(三種混合)などの不活化ワクチンの接種後は6日以上、BCG,ポリオなどの生ワクチンの接種後は、27日以上の間隔をおくことになっています。


●基礎疾患(持病)のある子どもは接種しないほうがよいのでしょうか?
基礎疾患のある方は、疾患によっては、感染症にかかるリスクが高くなるため、髄膜炎や敗血症などの重い感染症を早くから防ぐことが大切ですが、ワクチンによる副反応についても、より注意が必要です。
例えば、重い心疾患など、重い基礎疾患のある子どもへの予防接種は、日頃から基礎疾患の状態をよく知っている主治医や、主治医と連携していて予防接種の経験のある医師などが、子どもの体調をよく確認して慎重に行う必要があります。
複数のワクチンの同時接種は、単独接種も考慮しつつ、医師が慎重に判断しますので、主治医とよくご相談ください。
・複数のワクチンの同時接種は、早く免疫をつけたり、受診回数を少なくする等を考慮して行われますが、同時接種で重篤な副反応が増えるわけではありません。
万一重い副反応が生じた際などに、単独接種のほうが、どのワクチンの接種後に起こったのかが分かりやすくなることなども考慮されます。

日本脳炎ワクチン


日本脳炎ワクチン

福岡市立西部療育センター
宮崎千秋先生 講演会より

@日本脳炎ワクチンはワクチンの接種回数が増えるほど、免疫が上昇していきます。
 接種間隔があいていても、規定の接種回数を守って接種すれば免疫は上昇しますので4回の接種で望ましいといえます。

A例えば9才で4回目(2期)の接種対象となりますが、まだ0回の方は4回を、1回の方は3回を、2回の方は2回を3回の方は1回というふうに未終了接種回数分の接種が必要です。

B旧日本脳炎ワクチンを接種されているお子さんに、新日本脳炎ワクチンを接種した場合でも一層免疫は上昇しますので問題はありません。

C旧日本脳炎ワクチンの接種を控えていた3〜8才のお子さんは日本脳炎ワクチンの抗体が下がっていて免疫力が少ない状況です。
 旧日本脳炎ワクチンを接種見合わせていて規定回数を接種してないお子さんは早めに新日本脳炎ワクチンを接種しましょう。

子宮頸がんワクチン
 ・ HPVウィルスの増殖を防ぐ効果があります。
 ・ 10才以上の女性が対象です。小児のうちに接種すると高い免疫が得られます。
 ・ HPVに罹患し、前ガン状態の異形成になっている女性に接種しますと、異形成は消失します。
 ・ 妊娠中の接種は控えましょう。
 ・ 卵アレルギーのある方は、ショックを起こすことがあるので注意が必要です。
 ・ 接種後 注射部位の「痛み」と「腫れ」と「発赤」がみられます。 
 ・ 接種をしても子宮がん検診は受けましょう。
 ・ 免疫は20年前後続くと考えられています。
 ・ 喫煙は免疫が下がるので、子宮頚がんにかかりやすくなります。タバコをやめてワクチン接種をするのが良いでしょう。

*接種スケジュール
    1回目接種〜1ヶ月後に2回目接種〜6ヶ月後に3回目接種となります。

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